熱が足りない語りたい

何かしたり何もしなかったり

ルビコンの灼けた空で、俺は引き金を引いた

 

 

ACⅥの話をする。

2ルート見てない人は、絶対に見てからまた来てくれ。

そしてまだ2周目終わったところだから、間違いや記憶違いは許してくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1周目では、彼の遺志を継いだ。

ここまで来られたのは、彼とカーラのお陰だった。俺は彼らを裏切れなかった。

カーラに従い出撃するときの、聞いたことのない昏さを伴ったエアの『……残念です』が耳にこびりついて離れなかった。

そして繰り返し聞かされた『レイヴン、私は、あなただけが……』は胸に刻まれていた。

 

 

 

 

 

2周目、彼の遺志に背いた。

カーラとチャティ、彼女らのことは好きだった。だからこそ辛かった。その痛みは背負わなければいけなかった。

自らの死すら計画に入れた、覚悟を目にしたから。

 

俺のことを"戦友"と呼ぶ彼が──ラスティが参じたとき、背筋を走るものがあった。熱い展開に血が滾る。

ラスティとともに戦うのがスマートクリーナーであり、その先に待ち受けるのがバルテウスというのも、あまりにも。

 

 

 

 

そしてラスティの機体反応が消失したとき。

 

 

──今思えば、自分の察しの悪さに感謝している。

なぜなら、誰がラスティを消したのかわからなかったから。

 

 

RaDの連中ではない。

カーラもチャティも、俺がこの手で殺したのだから。

 

アーキバスでもないはず。

ラスティは今消え、スネイルも殺したから。フロイトだろうか? しかし彼では格が足りないだろう。

 

ベイラムではないだろう。

レッドガンはほとんど死に、ミシガンも死んだはずだ。だいいち敵対する理由がない。

 

ルビコン解放戦線?

そんなはずはない、彼らは今ともに戦う友軍だ。

 

 

様々な想像がよぎるなかエンジンを破壊し、落ちゆくザイレムを眺める俺の前に降り立った、見知らぬAC。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……621』

 

そう呼びかけられたとき、コントローラを握りしめていた。

これが、俺の選択か。

 

 

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

彼は、『ここからは、俺の……いや、お前の感覚を信じろ』と言った。

 

彼女の『友人の意思に背いてもかい?』という言葉に対して、

彼は、『あいつにも、友人ができたのかもしれん』と答えた。

 

だからきっと、これでよかったのだと思っていた。

遺志に背いても、彼ならば俺の選択を尊重してくれるだろうと。

 

 

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

だが、今目の前でコーラルの光を纏う彼は、倒すべき敵だった。

 

頭の中で鳴り響くエア友人の警告。

耳元を掠める銃弾。

AP残量を告げるCOMの音声。

自らが放つ、硝煙の臭い。

 

死と隣り合わせの中、彼と殺し合う。

 

 

『……621。終わったら、再手術をして……やり直せ。……お前の、稼いだ金だ』

 

 

じわりと、視界が滲む。

彼は、こんな状態でも俺のことを。

 

 

意識が混濁している彼を、一体何が突き動かしているのか。俺にはわからなかった。

わかるのは、彼を殺さなければ俺が殺されるという、突きつけられた銃口現実だけ。

 

俺が握っているのは、コントローラではなかった。今、指をかけているのは。

 

 

だから俺は、この灼けたルビコンの空で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さようなら、ウォルター」

 

 

引き金を引いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Twitterに居心地の良さを感じる”あなた”は『MECHANICA-うさぎと水星のバラッド-』をやるべきだ

 

 

 

あなたに1つ聞いてみたい。

 

Twitter、してますか?

 

どうだろう、答えられただろうか。

 

 

 

 

 

 

 

次に、もう1つ聞きたい。

 

呼吸、してますか?

 

どうだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

答えが出たら、最後にもう1つだけ。

 

 

 

「その2つの質問は同じ意味では?」と思いましたか?

 

その答えがYESなら――

 

 

 

 

 

 

 

※リンク先は18禁

www.dlsite.com

 

 

MECHANICA――うさぎと水星のバラッド――」がきっと気に入るはずだ。

※2023/2/13まで、50%オフで990円!

 

 

ちなみにふざけているわけではないので聞いてほしい。お願いします。

 

なぜそう言えるのかというと、このゲームの舞台――西暦5029年の水星にある街、ギロチンシティ――の空気感がTwitterに似ていると感じたからだ。

 

THE・サイバーパンク

 

とは言っても、もちろんTwitter見る人によって違う姿を見せる。

 

同好の士が集まってゆるく楽しむ場所だという人もいれば、

いつでも誰かと誰かが争っている場所だという人もいるだろうし、

推しを摂取できる場所だという人もいるだろう。

 

では、具体的にどういう空気感なのか。

 

このゲームの中で、ギロチンシティについて端的に表されたセリフがある。

 

主人公「酷く薄暗くて、汚らしくて、輝かしい未来なんて無いこの街は……」

主人公「息をするのが、少しだけ楽だ

 

未来のない街、ギロチンシティ。

ひっそりと消え去っていくだけの、資源一つ持たない街だ。

 

息をするのが少しだけ楽だという、その感覚。

これが1番重要だと思う。

 

少なくとも、私にはTwitterはそういう場所に感じられるし、だからこのゲームが沁みたと思っている。

 

興味を持ってもらえたなら、もう少し詳しい話――の前に、雰囲気を体験したい場合は上のリンクにPVがあるので見て欲しい。オリジナル曲付きだ。すごい。

 

そして、体験版をDLし、1度起動してもらいたい。

 

タイトル画面と、そこで流れるBGMを聞けば雰囲気が掴めるはずだ。

ちなみにこの文章もそれを眺めて聞きながら書いている。最高。

 

 

 

世界観、ゲームについて

すべてが詰まったキービジュアル

 

先ほども書いた通り、このゲームの舞台は西暦5029年の水星だ。

いわゆるサイバーパンク的な世界で、地球の陸地の多くは水没してしまい、人類は地球の外へ開拓の手を伸ばしていた。

 

発達したAIは人類を超えるほどの知能を持ち、人権を得ているものもいる。そして人類はAIに並ぶため外脳<アウター・ナーヴ>を接続して自身の機能向上を図る。

 

アバター技術も発展していて、ほとんどの人間(人権を得たAIと人類の総称)は自身の見た目をアバターで覆っている。

ちなみにここではどのようなAIが人権を持つのか、には触れない。ぜひプレイしてみて欲しい。

 

そんな世界で”あなた”は時代遅れの存在――魔法使いの音楽家であり、ギロチンシティでその日暮らしの生活を送っていたが、

ひょんなことからうさみみのスーパーメイド――カニを手に入れ、”あなた”の生活は変化していく――。

 

街ではいくつかのことができる。

 

住民と話をして、悩みやシチュエーションに応じて音楽を演奏することができる。

希望に沿った曲を演奏できれば、お礼になにかのアイテムが手に入ることもある。一方で、自分の演りたい曲を奏でたっていい。

ただ、手に入れたアイテムを別の住民に渡せば、また何かが起きるかもしれない。

 

バーでも演奏ができるし、腐れ縁の友人や西海岸(山口県)出身のアルバイターと話したり、ときには豆腐の少女とギャンブルで遊んだり、そらとぶペンギンとクイズバトルをしたり。

 

もちろん、メカニカとデートをしてもいいし、一緒に家事をしたっていい。

 

――そうして過ごした日常のついでに、いつか、世界を救おう。

 

そんなゲームだ。

 

 

 

 

住民について

このタコ、どこかで見たことあるような……

 

街の空気感を構成するうえで、重要なのが住民だ。

例えば――

 

過去に大罪を犯し、感情と記憶と肉体を全て奪われ、人工生体に詰められたうさぎ。

愛することの極地は肉体を融合させることという思想のもと、夫婦2人の精神が1つの肉体に宿っているイモムシ。

タコのような見た目の、旧い力を失った言語学者

本来持たないはずの自我を持つ掃除ロボット

 

など、一癖も二癖もある個性的な住民が暮らしている。

 

プレイヤーの住む2022年の地球と住民の住む5029年の水星という、全く違う環境。全く想像もつかない身上。

それでも、彼ら彼女らの話についていけない、ということはないはずだ。

 

なぜなら――彼らも、うまくいったりいかなかったり、うまくいっても幸せとは限らなかったり、歌ったり、悩んだり、踊ってみたり、ときどき(もしくは常に)お酒を飲んだり、人生を生きているから。

そこから感じられるものがきっとある。

 

音楽について

音楽を奏でるゲームであるからして、もちろん音楽も最高だ。

これに関しては聞いてもらうしかないが、とりあえずOP曲のフルバージョンのPVがある。

 

www.youtube.com

 

このOPだけがオリジナル曲で、他はフリー音源らしいのだが、終わってからそれを知ってとても驚いた。

なにせ違和感がなさすぎるし、主人公の奏でる曲ごとに存在するフレーバーテキスト(ポエム)もピッタリだったからだ。

 

投げ捨てろ!

左に並んでいるのが演奏できる曲で、ページの右側にあるのが(ゲームの進行には全く関係がない)フレーバーだ。

様々な感情を想起させる曲があるので、どれかは気に入るのではないかと思う。

 

 

フレーバーについて

そして、最後に語りたいのがフレーバー要素だ。

 

音楽でもその話はしたのだが、ちょっと見て欲しい。

 

『無敵の証明』

 

 

 

 

 

あ~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!

 

 

取り乱したが、とにかくそういうこと。『主従のキズナ』は最序盤に手に入るアイテムだが、それで良い。それが良い。

 

それ以外の全てのアイテムにもフレーバーがあり、特にゲーム後半に手に入れたものは見た方がいい。見てくれ。

 

 

 

エロについて

フレーバーが最後じゃないのかって?

 

絶対にセクハラが発生するゲームを紹介するのに何も触れないのもどうかなと……。ゲームのサムネに思いっきり「セクハラ♥ HなRPG♥ サイバーパンク」って書いてあるし……。

 

結論としてはかなり実用的

 

シチュエーションや衣装がかなりあって、しかも好感度ごとに分岐するから実質的なシーン数は80~とかあるはず? かなりニッチなやつが幅広く抑えられてるから、どれかしらは刺さりそう。

好感度ごとの反応もかなり違うから、主従関係押し付けて嫌がって欲しい派いちゃらぶ派も親指立てられると思う。とはいえ、最初からある程度主人公のことが好きなので完全に嫌がられることは少ないため、そこは……諦めて欲しい

 

ちなみに、マジカルオ○ホと催眠とスズキがめっちゃ抜ける。

※個人の意見です

 

ちなみに……

MECHANICAは『うさみみボウケンタン』というゲームの次作にあたり、まぁまぁ繋がりがあるので、興味を持ってくれた人は余裕があればこちらからプレイすることをオススメしたい。

 

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※同じく18禁で、2023/02/13まで50%オフで825円

 

MECHANICAをやって気になったら買うでも良いと思うが、うさみみボウケンタンかなり面白いので、時間やお金と相談して欲しい。

 

※作者はこう言っている。

 

ちなみに私はうさみみボウケンタン→MECHANICAとプレイし、そのあと過去作も全部買ったし作者が出していたライトノベルも買った。最高。

 

まとめ

Twitterのような空気感のサイバーパンクな水星で、

個性的な住民から話を聞いてみたり、音楽を奏でたりしながら、

メイドにセクハラしたりイチャイチャしつつ、

いつか世界を救うゲーム。

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DLされた方に贈る言葉は1つだけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ようこそ、水星へ! あなたの旅を楽しんで!

 

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【感想】白昼夢の青写真

 

こんなにわたしを愛してくれて、ありがとう――

 

 

 

 

どうも、N.Bと申します。

 

友人のすすめでプレイした『白昼夢の青写真』(ディスク版)の感想を綴っていこうと思います。

 

ライフタイムベストの作品といっても過言ではないのでとりあえずやって欲しいんだけど、プレイしないとどういう感情になるのか伝わらないし、プレイしてもどういう感情なのか全く説明できない。

プレイしてボロ泣きした、だから「感動」したんだろう、という推測が成り立つんだけど、今感じているこの感情は「感動」では説明できなくて、でも言葉にしようとしても何かが胸の内でぐるぐる渦まくだけのめちゃくちゃな温度を持った感情なんだなということだけ。苦しい。苦しんでほしい。よろしくお願いします。

 

やってない人、おすすめ! という意味合いと

この感情をどこかに書き残しておきたい……という意味合いで書いているので、ごちゃごちゃになっててすみません。

 

あらすじは以下。 ※公式サイトより引用

 

主人公・海斗は記憶を失った状態で目覚める。
憶えているのは、目覚める直前まで見ていた鮮明な夢のことだけだった。
真っ白な部屋には海斗の他に、自我を失った白髪の少女・世凪がいた。


軟禁状態下で海斗は、自身の夢を記録されていることと、その夢の記録が世凪の救いになること、
さらに、記憶を失う前の自分が、自らの意思でこの環境を望んだことを知らされる。


物語のように進む3つの夢を記録されながら海斗は、夢の進行に応じて世凪がゆっくりと自我を取り戻していることに気付き、自身も積極的に記録に協力するようになる。


3つの夢を見終わったとき、軟禁されていた施設から世凪が姿を消す。
海斗は実験の成功を知らされ、
最後の夢の世界――
“失われた自身の記憶”を追体験することで、世凪と自分の物語を思い出していく。

 

ネタバレに多少は配慮してるけど、プレイしそうな人は冒頭の公式サイト見るか、下のSteamから買って欲しい。ちなみにSwitch版は11/17発売予定。

 

この作品は最後の夢の世界・CASE0が本編であり、前半の3つの夢・CASE1〜3の話はこの作品の1番大きな幹とはあまり関係ない、でも超絶重要というわけのわからない、でも必然性がある構成なので、どうしてもの場合はCASE0の部分だけ読まなければ大丈夫かもしれません。

逆にCASE0の部分は絶対読まないで

 

 

store.steampowered.com

 

 

 

CASE1~3は自由な順番でプレイできて、自分のプレイ順はオリヴィア・ベリー→桃ノ内すもも→波多野凛(CASE2→3→1)だったので、感想はその順番で。

 

あと各ケースごとにボーカル入りのOPEDがある豪華仕様なので、公式のOP貼っときます。見て聞いて。

 

 

 

CASE2 オリヴィア・ベリー

youtu.be

ウィリアム・シェイクスピアは、盲目の父と二人で酒場を営んでいる。

ウィルには“完全記憶”という特技があった。
店に立ち、各地から集る客の話を全て覚え、
それを題材に作話し、ロンドンの劇団に密かに販売していた。

その売上げを足しにしてもなお、父を介抱をしながらの生活はギリギリ。
大した食事もさせられず、日に日に父が弱っていく中、父は久し振りにある食べ物を口にした。
それは当時のイギリスでは最高級食材の鹿肉だった。
ウィルは父に食事をさせるため、ある貴族の庭に忍び込むが、呆気なく捕まる。

とらわれたウィルの前に現れたのは二人の貴族、
オリヴィア・ベリーとハロルド・スペンサーだった。
家主であるスペンサーは即座にウィルを処刑しようとするが、オリヴィアはウィルを奴隷として身請けすることを申し出る。
オリヴィアは座長を務めている自分の一座でウィルの脚本を買ったことがあり、
その才能に気付いている舞台役者だった。

時はエリザベス朝演劇全盛期。
女性が舞台に立つことは硬く禁じられていた。
だがオリヴィアは男装して密かに舞台に立っていた。

女性が座長の一座。
そんな一座に優秀な役者が居着くはずもなく、
オリヴィアの一座にははみ出し物の役者ばかりが揃っていた。
オリヴィアはウィルに、自分の一座に脚本を書き、劇団を存続させれば命は助けると提案。
ウィルは酒場の切り盛りをしながらオリヴィア一座の座付き作家を始める。

 

唯一史実の人物が出てくるCASE。

登場人物が多くて賑やかで楽しいんだけど、一方で過酷な試練が立て続けに襲ってきてあああああああああってなるCASEでした。

キキかわいいね……。

 

表現に関するお話が元々好きなのもあって、執筆や稽古周りの部分は読み応えあって良かった。

3億年前に学生だったとき、コメディの演劇やったことあったりするので、初日の感情あーーーーーーーーわかるわかるわかるってなった……。

 

高飛車貴族だと思ってたオリヴィアが印象が変わってどんどんかわいく見えてくるしウィルは成長していきどんどんイケメンになっていく一方で、だからこそウィルの奥手さがますます際立つの壁殴りポイントが高い。キキとトーマスもそうだそうだと言っています。

 

・自分の性根が曲がっているせいで、まず最初に酒場の2階でお祈りを捧げるシーン見たときにロブかエドのどっちかが密告する展開ありそうで嫌だ~~~~~~と勝手に思ってた。2人ともすまん。

 

・オリヴィアの奴隷になった直後、死ぬほどビンタされててウィルうらやmかわいそう。余談だけどスキップモードであのシーン見るとパパパパパンって音ゲーの高難易度曲か? みたいなペースでビンタされて面白かった。

 

浅川悠さん、ただでさえオリヴィア、すもも、凛、世凪の4キャラやってるのに男装したオリヴィアの声までできるの本当に理解が及ばないすごさ。

 

・チンチン!? チンチンってなんだっけ!? の件を擦りまくるの(チンチンだけに)、こんなんズルいだろと思いながら毎回笑ってた。観客のコーレス(?)にまで組み込まれるの反則すぎる。

 

・ウィルが覚醒してからの演劇に対する有能っぷりマジでかっこよすぎ。

自分の奴隷であるウィルの言うことを呑むのはプライド的に許せないけど、芝居が良くなる可能性には替えれられなくてめちゃくちゃ不服で文句を言いながらもちゃんとその通りにするオリヴィアとのやり取りね~~~~~~~~~!!!!!

特に稽古後にキキとトーマスを飲みに誘おうとするオリヴィアがモニター割りそうになるぐらい不器用でかわいいし、それを心の中で応援するウィルマジ親の心境。

 

・キキとトーマスを入れ替えたのがブレイクスルーになったけど、訳ありのはみだし者たちが集まって国で1番の一座までのし上がっていくのが結局アツくて楽しくて、王道には王道たる理由があるんです!(他社作品)になっちゃったな……。

 

・初日公演終わったあと、オリヴィアが遅いな……でもう不穏さを感じたし、オリヴィア視点に切り替わったときにやめてくれ……ってなったしスペンサーでてきて絶望して、さらにウィルの視点になったときにああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!

直接描写あってもぼく自身は耐えられたと思う(耐えられるとは言ってない)けど、プレイ後にコラムコーナー読んで英断~~~~~~とは思った。

 

・オリヴィアを匿おうとしたときの親父本当にかっこいい。ロブとエドももちろんかっこよかったし、ウィルの周りの大人はみんなかっけぇよ……。もちろんそれもウィルへの信頼があってこそなんだけど。

 

・スペンサーというキャラクター、物語の立ち位置的には悪役なんだけど、悪意があるわけではなくて独自の美学だけに従っている狂人で、たまたまウィルやオリヴィアが進む道とぶつかっただけっていう描き方がすごく好き。ただしマーロウは殺す。なおエピローグ

 

・女王に直談判しても変わらないの、そっか…………となりつつ、女王にも変態貴族として認知されてるスペンサーさん……

 

・普通にハッピーエンドなると思ってたのでとんでもない箇所で終わられて絶句した。

ヒロインごとにルートがあるような構成だと、途中でのバッドエンドはあるものの、ラストはトゥルーかハッピーエンドの2択になるイメージなんだけど、序章として3つのCASEがあるだけで本編はCASE0というこの構成だと、CASE1〜3は躊躇なくバッドエンドで終われてしまうのか〜と感心もした。

それはそれとしてオリヴィア幸せになってくれよ…………。自分は基本的にバッドエンド好きな部類だと思うけど、この作品は幸せになるべき人がそうなっていないと感じさせることが多くて、ハッピーエンド頼む…………って100000000000億回思った。感情移入の鬼。

 

 

 

CASE3 桃ノ内すもも

youtu.be

飴井カンナはガレージにひきこもっている不登校児。
動かなくなったキャンピングカーを自分の部屋にしている。


その車には、亡き母との思い出が詰まっていた。
母を亡くし、カンナは学校に行く意味を見いだせなくなった。
母がいた頃、父が変わってしまう前、三人で過ごした時間――
カンナにとって、動かなくなったその車は、楽しかった過去そのものだった。


そんなある日、教育実習生の桃ノ内すももがガレージを訪れる。
「学校、おいでよっ」
その呼びかけを無視しても、すももは怯まない。
ペースを乱さないすももにカンナは苛立ちを覚え、すももを追い返す。


その夜、キャンピングカーの中で眠ったカンナは懐かしい揺れと温もりを感じて目を覚ました。
「母さん……?」
気がつくと、カンナはすももに抱きしめられていた。
車は動いている。
状況が全く飲み込めないうちに車は停まり、運転席から誰かが降りた。


車を盗まれたことに気付いたカンナは、 窃盗犯・松風梓姫の目を盗んでアクセルを踏み込む。
無免許のカンナが運転する車はさんざん暴走した挙げ句、停車。
炎上したアジトから出てきた梓姫はカンナからハンドルを奪う。


「わたしはオマエの無免許運転にひかれかけた。もっと言えば愛車をスクラップにされた上に住まいも燃やされた」
「面倒ごとが嫌なら、わたしをしばらくかくまえ」


自称スクラップハンターの梓姫は、カンナに条件を突き付ける。
機を見るに敏なすももは、たまたま居合わせたこの好機を逃さなかった。


「じゃ、あたしも!」
「カンナくんが学校に来てくれないなら、今日見たこと全部誰かに話しちゃうかも! あたし口軽いから!」


にんまりと笑うすもも。
不敵に微笑む梓姫。


カンナの静寂な日常はあっけなく崩壊した。
退路を断たれ、年上の女性二人に手綱を捕まれたカンナの新しい生活が始まる。

 

>年上の女性二人に手綱を捕まれた

ここから感じる最高さが、あります。

 

ロードムービー風爽やかライトノベル感あってCASE1〜3の中で1番好き。これは嘘ではないけど桃ノ内すももが好きすぎるという要素はかなり強い。桃ノ内すもも………………………………ずっとカンナくんの側にいてくれ……………………………………

 

周りの大人たちの向いてる方向が違うからこそカンナくんを導いていける成長ストーリーがね、眩しい。そしてカンナくんの眩しさに背筋が伸びるすもも……。甘酸っぱいね~~~~~~!!!!!

 

・髪切る前のカンナくんかわいいし切ったあとのカンナくんめちゃくちゃショタ!!!!!!

 

・美人なんだけどあちこち残念なんだけど根っこは善人で優秀なキャラ好きにならんやつおるか? いるわけないでしょうが!! 梓姫さん最高でしょうが!!!

 

・引火ああああああああ!!!!!

 

・プロローグ部分ですでに純情ビーム放ってこられると、その後全てのありとあらゆる展開がニヤニヤになってしまうので脳が破壊された。ほんとすもも好き……

 

・ガレージで梓姫に絡まれるシーン、えっこんなとこからエロシーンに突入することあんのちょっと待ってちょっと待うわああああああああああああああ汚えええええ!!!!!!!!

 

・カメラ構えたカンナくんジゴロすぎ!!!!!!! もっとやれ!! もっとすもものこと褒めろ!!!!!!!!!

 

・CASE2でも同じこと思ったけど、周りの大人がみんなタイプは違えどいい人たちばっかりで夢みたいにきれいで泣けちゃうな。

 

・父親とのお互い不器用な関係がやっぱりすごくいい。中盤全く出番がないのにこれだけの印象を与えられるのは匠の技というほかない。

 

・でもCASE2やったあとに出てくるスペンサーって名前は怖過ぎてヒッてなった、カンナくんちゃんと首繋がってる? BOY触られてない? 大丈夫? なおエピローグ

 

・福島であんだけイチャイチャしといて「すももは僕のことをそんな風に見てないよ」にはさすがのぼくもモニターを100000000枚割ってしまいました〜~〜!!!!!!!!!👊👊👊👊👊👊👊💥💥💥💥💥💥

 

・お父さんにカンナくんのこと頼まれたからな〜……からの悪いことしちゃおっか……で心の臓。全年齢版ではどうなってるんだろう。

 

・わだかまりが解けたとはいえ、父親の目の前で告白かますカンナくん肝据わりすぎ、100000000点!!

 

・別れのシーンではあるものの再会を約束してるしハッピーエンドだねぇこれはぁと思いながら、えっCASE3の冒頭って回想入るところからだったよな? と思ってすぐに見直したら数年後と思われる冒頭ではしっかりすももの声が低くなっててうわ浅川悠すごすぎ…………ってここでも驚愕した。それはもう作品全体の話でもあるけど

 

 

 

CASE1 波多野凛

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有島芳は45才の非常勤講師。
かつては小説家を目指していた有島だったが、大学時代に出会った波多野秋房という先輩との筆力・人間力の差をまざまざと見せつけられ、その夢を捨てた。
今は編集者である妻の侮蔑の眼差しをうけながら、代わり映えのない毎日を送っている。


ある日、有島の大学時代のゼミの教授が他界。
有島は告別式で、自分の勤め先の学園の生徒の姿を見つける。
その女学生・波多野凛は、大学時代の有島から筆を奪った波多野秋房の娘だった。
告別式で会ったことを機に、有島と凛は図書館で言葉を交わすようになる。


「あなたの書く文章を、私は読みたい」


凛が有島に投げかけた言葉は、かつては妻が言っていた言葉だった。
生徒への背徳的な恋心と、冷め切った夫婦関係への諦め。
その狭間で有島はもう一度筆をとり、書き始める。

 

他のケースと比べてかなり暗いし、だいぶ好みが分かれそうな話。

45歳妻帯者非常勤講師と女学生の許されざる恋というだけで結構フック効いてるうえ、キャラクターとプレイヤーの倫理感が問われるような出来事がかなり起きるため。しかしそれもCASE0をやって背景を理解すると……。

 

全体を通して死の臭いがずっと付きまとうし、乾いた独白が多いからハマる人にはとんでもなくハマりそう。疲れ切った中年男性の過ごす、弾力を失って惰性で過ごす毎日に心当たりがある人には特に。

 

波多野凛、大人びて妖艶な一面と年相応かそれ以下の少女らしくかわいい一面と恐ろしいオンナとしての一面とが複雑に絡み合っていてとんでもない魔性の持ち主。有島先生に対していやそれはちょっと……と思う気持ちと相手が波多野凛だからしょうがないわ……と思う気持ちがある。心がふたつある。

 

・有島祥子の声めちゃくちゃエロいからそういうシーンあったら嬉しいな、まぁでもこの感じじゃ期待できないよな〜 →そうじゃねぇよ…………………………おい………………………………

 

・CASE3の年齢差ですらすももが犯罪だよね〜って悩むところあったのにこのCASEときたら……。確かに悩んではいたけどさぁ! ただそれも波多野凛の魔力ではあるし……

 

・軽薄なようで人をよく見ていてつかず離れずの一番心地いい距離を測れるし倫理感がちゃんとしててそれでいて人の行動にはケチつけないし大事なときには協力も惜しまない渡辺良いやつ過ぎる……そしてCASE0での納得感もすごい…………

 

・「自分では自立した大人のつもりだし人からもそう見えていて欲しいけど、実際にはもう二度と会えない嫌いだった親の庇護下にあることに気づかされて羞恥と情けなさに襲われる」シーン、衝撃だった。凛の見え方が一気に変わってしまう。

そして有島がどう対応するのが正解だったか悩むけど、十分な対応してるだろ……と感じた。そういう経験がないからよくわからんけど。普通ないな?

 

・でも正直、自分が老いたせいか社会通念に背く行いを許容しにくくなっているかもしれない。

有島先生クズだな〜と思うけど、子どもの頃から成長してない大人である自分のことみたいで嫌いなのかもしれないとか思うとダメージでかい。

 

・親からの愛情を感じられなかった波多野凛が初めて愛情を感じられて幸せを掴みかけたところで、じゃあそれを自分の子どもに与えられますか? という重すぎる問いかけが発生してくるの……………………………………

しかもここで終わり!?!?!?!?!?!??? は???????、!!!!!!?!?!?!? って大声で叫んでしまった。マジで助けてくれ。

 

 

 

 

というようなところがCASE1〜3の感想。

どれもめちゃくちゃ濃厚で面白かったし、それぞれで短編作品として成立しているのにこれからCASE0やるってどういうことなんだ……? と思ってました。

CASE1〜3やっただけで面白くて神ゲーやん、そう思ってました。

 

 

 

 

で。

 

 

 

 

ここからはCASE0の話をするので、未プレイの方はマジで絶対に読まないでください。

 

 

 

 

おーけー?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CASE0 世凪

時間軸ごとに区切っていこうかなと思います。

具体的には少年編、青年編、研究室長編、現在編。

 

少年編

今まで語られてなかった世界について語られ始めたけど、希望が小さすぎないか……などと思った。そしていきなり結構つらかった、十分想像できたとしても母親を亡くすのはやっぱりね……。

 

・出雲出てきたけど、シャチが譲ってくれるわけないしこっからどうなったら出雲と仲良くなれるんだ……? と思ったけど、今考えればそれを取っかかりに展開を予想できてもおかしくなかったかも。物語を読むのに夢中でそれどころではなかったけど。

 

そういえば結局シャチのオルゴールはなんだったんだろう?

シャチにとって捨てられたことを信じたくないもの……ってことは、家族からもらったもの――もしくは家族にあげたもの、とかかなぁ…………。

家庭で1番になることを過剰なぐらい期待されたせいであの性格、あの末路だったとかそういう……。

 

・親方初登場でロブ!? ロブじゃねぇか!!!! 性格もだいぶロブじゃん!!!! と思ったけどこれも後から考えると逆なんだよな……。全ての構成がすごすぎる。

 

・はーパラグルコースとメラノーマ、なるほど……にしてもこの死体を初等部で見せるのは情操教育的にどうなんだろう…………と思ってたけど、これも後から考えると必然性!!!!!!

 

・小さい頃の世凪、桃ノ内すももそっくりじゃんって言ってたら本当に桃ノ内すももじゃん!!!!

あと世凪の能力……自我を失った世凪……記憶を失った海斗…………嫌な予感しかせんが…………。

 

・世凪も……ずっとはいられない…………? どうして……………………。

 

・お母さん………………………………泣いた。親方のあったかさが沁みる。

しかも世凪に関しては失った母親を求めてそれが得られた途端に奪われるし……って書いてみてもしかしてこれも波多野凛に反映されている……? と思ってしまった………………。

 

・シャチが死んだのに2人とも平気だったけど、2人に血の繋がりはないはずなので偶然2人とも紫外線に強い体質でしたって可能性も低いし、紫外線に弱いってのが嘘なのか? でもじゃあなんでシャチは死んだんだ? と思ってました。いや〜~ほんとにね…………なんという構成力、伏線力……。

 

青年編

CASE0の中では比較的明るくて楽しかったよね、前半はね。前半だけね。というかむしろ明るかった分だけ後半の重さを感じるという説がある。

 

・え〜~〜~〜~〜~〜~〜~〜~成長した世凪かわいすぎ!!!!!!!!! ジャケット好き!!!!!!!!!!

 

・世凪の能力……双方向性……THE GIRL WHO'S CALLED THE WORLD………………ああ~~~~~~~~~~~って感じ始めたし、""白昼夢の青写真""か~~~~~ってなるし、このパートは全てが動き始めている。

 

・入麻くんめちゃくちゃ見覚えあんねぇ!!! このクソつらい世界で善人確定たすかる。

 

・海斗と世凪の中層に対しての感覚の露骨な違い、不穏すぎマジで。

 

・CASE2〜3の内容はそういうことだったのか……え、じゃあCASE1は…………??

 

・海斗画伯くんのリープくん(狂気のすがた)のコーナーと、出雲の分身アドリブ芸はこのつらく苦しいCASE0の唯一といっていい癒やしでした。浅川悠三宅麻理恵の両氏に多大なる感謝を。マジでめちゃくちゃ笑った。特に世凪のノリが神。

 

・絶対に言ってはいけないこと言って世凪を激怒させるシーン、胃がキリキリすると同時に既視感があって、あぁこれ凛と有島か………………。と

 

・海斗の怒りも分からないではないけど、世凪の言う通り人が変わったみたいだとは感じていて、それが最終的にこの地下都市計画がいかにうまくいっていたかということを示してくるの残酷すぎる。

 

・昔の家での世凪の語り、声が波多野凛に寄ってるしCGも波多野凛だし部屋が秋房の部屋そっくりだしってことにより「海斗、助けて」という心の声が聞こえてくるのあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!! なる、構成の妙…………。

そして全てが終わったあとに見返すとこのシーンにこの作品の大事な部分が詰まりすぎていてもうぐちゃぐちゃになる。

 

・行為のシーン前後、「何年待たされるか……」とかその他見たことあるテキストめちゃくちゃ出てきてあ〜〜〜〜〜〜!!!!!!なったけど世凪の作る物語、赤裸々すぎんか?

 

・世凪の事情はだいたい掴めてきても、結局海斗も記憶を失ってる理由が掴めなくて構成うますぎるな〜って思ってたけど、世凪の自我が失われた原因はミスリードされている……。これ以上ひどくなるなんて誰が思ったよ。

 

室長編

怒り。

 

・入麻は本当にいいヤツでほっとする。出雲たん……。

 

・ノンレム睡眠の思考空間……世凪の自我………………THE GIRL WHO'S CALLED THE WORLD…………………………………………

 

・「つまり、結局そんな非人道的なアプローチを取るべきじゃないってことだよ」…………じゃねぇだろうが

 

・世凪の弱音、結果的には入麻の「世凪は人類のためじゃなくて、海斗のために研究に協力していると思う」って発言の方が正しかったってことなんだよね……

 

・世凪が発症して、遊馬先生はわかってくれるはずだ、という独白を見たとき絶望的な気持ちになった。なぜなら、物語でこういう書き方をされるとき、それは叶わないから……。

セカイ系あるあるだけど、世界じゃなく少女の方を救うことには人類への益はないし、遊馬の考えが間違ってるとは言い切れないよなってのが……。しかも快復するわずかな可能性を摘むわけじゃない、もともと可能性はないんだというところが…………。

 

・世凪でなくなった世凪に会ったとき、腸が煮えくり返るという気持ちを身をもって理解した。モニターを見る自分の身体がグラついた。創作のキャラクターにこんなに怒りを感じたのは初めてだった。殺すぞ……って本気で思った。

 

・絶望的な気持ちだったけど、3つの夢を見たとき涙が止まらなくなった。彼女たちもこんな形で世凪を助けることになるなんて思っていなかったろう。

 

とうとうCASE1~3はどんな物語で、なんのために海斗の記憶を失わせていたのかがわかったけど、知りたくなかったまである。CASE1~3を無邪気に楽しんでいた自分はもういない……。

 

 

現在編

すべて。

 

・ガラス越しに街を見つめる世凪がキービジュアルに使われてるの、エグすぎる…………………………

 

・目を覚ました世凪を、世凪と呼んでいいのか。自我を人工的に作り出したのは他ならぬ海斗と出雲(とリープくん)になってしまった。世凪を起こすことは、本当に正しかったのか――。とか、考えざるをえない。

 

・世凪の両親は世凪を愛していたと嘘を伝える海斗……。忘れられないということの辛さを1番よく知っている海斗だからこそ、忘れたい記憶を忘れたままにしてあげるという決断が鮮明に映る。

 

・もう1番大きい山を越えたと思っていたのに、さらに世凪の体が動かなくなるのひどすぎる。いい加減にしてくれ……。

 

・親方の話してた、下層に来てくださる優しい医者ってお前だったのかよ……。

 

・淹れてくれるコーヒーがうまいとか、聞いてほしいって顔に出てるとか、今まで遊馬から海斗に向けていた些細な要素が語りかけてくるのズルいよ。

 

・遊馬に対して信じられないぐらいの怒りを持っていたのに、里桜の夢が遊馬ばかりなことを見たときはボロ泣きしてしまった。遊馬の演技がとんでもなく良かった。

 

・なぜ海斗と世凪は太陽に当たっても平気なのにシャチは死んだのか、伏線回収……。

 

・荒唐無稽にも思える地下都市という計画に対して、これまで見てきた海斗の必死な行動の全てがその成功を示してくるの本当に構成としてすごいし、残酷すぎる。

 

・花畑に行って世凪が決断して以降、最後までずっと泣きっぱなしだった。本当に言葉にならない感情が渦巻き続けたパート。

 

・仮想空間に現れた世凪は皆の意識の最大公約数から生まれた虚像であって、本当の世凪じゃないかもしれないけど、それでも、少なくとも海斗が――2人の世凪が愛した海斗が――救われたことは希望を感じられる出来事だったと思う。

 

エピローグ、あって本当によかった。

彼女たちの物語は物語の外側にある必然性によって悲劇として終わっていたわけで、その必然性が失われたのなら、世凪を救ってくれた彼女たちにも救いがあるべきだと思うわけで……。

これは後付けであって、単にしんどい思いしたみんなが幸せになって欲しいだけ。

 

 

 

というところで、各パート毎の感想は以上。

本当に感情の揺さぶられ方がえげつない作品だった、終盤の展開でぐちゃぐちゃになったし終わったあと呆然としてしまった。

全体を通して、浅川悠すごすぎる………………。世凪の声色何種類あるんだよ…………。

 

全く触れられなかった謎として、海斗の時代では名字が存在しないっぽいのが結構気になってはいる。

遺伝子を弄り回すようになってから血の繋がりという概念に意味がなくなったからなのかなぁと勝手に想像しているけど……真相は深い穴の中。

 

あとは全員買ってそうだけど、boothでサントラは買った方がいい。死ねるので。

 

読んでくれてありがとう。

全てを吐き出したので、ぼくが1番死んだInto Gray歌詞を置いて終わりにしようと思います。

 

夜明けはあなたにだけ

 

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君は月の表側を見たか?/月姫リメイク感想 前半ネタバレなし、後半ネタバレあり

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というわけで月姫 -A piece of blue glass moon-の全ルート(バッドエンド含む)をプレイしたので感想を綴っていきます。

 

タイトルの通り前半はネタバレなしで進行しますので、気にはなるけど足踏みしてる人の参考になれば幸いです。

※ガチで何の情報もなしで触れた方が楽しめると思っている派なので、すでにやる予定の方は引き返してください。

※1周してすぐ書いてますが、多少の記憶違いは許してください。感想は鮮度が命だと思うので。

 

一応の参考として、ぼくは以下を摂取済みです。

・オリジナルの月姫(記憶がおぼろ気)

月姫漫画版

メルブラAA

魔法使いの夜(記憶がおぼろ気)

月姫の話なので、fate系列は割愛

 

ネタバレなし部分

まずですね。

 

これは新作だと考えて欲しいです。

なぜなら新作だからです。

 

本作にはルートが3つありますが、その内2ルートはマジで見たことない展開に突入します。オリジナル月姫既プレイ民もぜひやってください。

 

めっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃくちゃ面白かったです。睡眠時間には気をつけてください。本当に、マジで。

 

シナリオ、テキストについて

ネタバレなしで書けることは本当になくて歯がゆいんですが、FGOとか他の型月作品の世界観や言い回しとかが好きなら間違いなくハマると思います。

あときのこ……Thank you…………

 

演出について

これが本当によかった。

基本的に背景+立ち絵で進行して、重要なシーンで一枚絵を使うというノベルゲーやギャルゲーでよく見る手法なんですが、それを全く感じません。

 

どういうことかというと、立ち絵がめちゃくちゃ画面内を動き回るし、立ち位置もくるくる変わるのでノベルゲーとは思えないぐらい画に動きがあります。ほぼアニメです。

 

特に戦闘シーンの表現が上手くて、キャラクターが攻撃を受けて吹き飛ばされ、地面をバウンドしながら壁に激突する動きをそのまま出してきます。何を言ってるかわからないかもしれませんが、すごくすごいということです。

 

ただ、魔法使いの夜をプレイ済みの人に対してはあそこまでグリングリン動くわけではない、と書いておきます。ハードル上げすぎてもよくないので。

 

でも本当によく動くし、どれが立ち絵でどれが一枚絵なのか分からなくなるぐらいうまく作られていることは確かです。

実際、終わったあとにギャラリー見ても何がどこで使われてたのかよくわかりませんでした。雑魚なので。

 

絵について

めちゃくちゃ良かったです。

 

オリジナルプレイ民の感想になってしまいますが、絵柄やデザインは今風にリファインされてるのにポーズや表情はそのままの物が多く、懐かしさと新しさで感動しました。

 

比較なしでも、演出のよさと相まって敵も味方も脇役も新キャラも、全てのキャラクターがめちゃくちゃ魅力的に描かれていて素晴らしいです。

特にとあるイカれたキャラクターの表情がね、あのー良かったですね(ふんわり)。

 

ボイスについて

良かった……。

ぼくが前の声優さんにめちゃくちゃ拘りがあるというわけではない(もちろん残念ではありますが)というのもありますが、すぐに馴染みましたし、適役だったんじゃないかなと思います。

 

月姫はどのキャラもかなり演じなければならないシーンの幅が多いと思うんですが(特に志貴)、シーンによってキャラの声はそのままに全然違う感情表現や声色が見られて最高でした。

 

特に■■を演じた■■さんの声にめちゃくちゃ凄みを感じました。やってない方は是非やってあーあの人かな……となってください。よろしくお願いします。

 

あと個人的に感情を揺さぶられたのが、モブキャラのボイスです。

 

この月姫という世界、モブキャラが■■されたり■■されたり■■されたりと、まー酷い目に遭うんですが、そのときの叫び/命乞い/断末魔/呻きがガチすぎてこっちが辛くなってくるレベルです。

もちろん、モブキャラ以上にメインキャラも酷い目に遭うのでそこは安心してください。

 

システムについて

ここだけちょっと不満ありました。

ノベルゲーの基本的なシステムは完備されてると思うんですが、『次の選択肢までスキップ』がないので最後フローチャートやバッドエンドをコンプするときにちょっと面倒でした。普通にプレイする分には困りませんでしたが。

 

あと、バックログからボイス再生できないのでちょっと聞き返したいときにうーんとなりました。ちなみにバックログへのジャンプはあります。

 

とはいえ、2つともめちゃくちゃストレスということもなかったので、気にするほどではないかなと。

 

 

その他のこと

Q.どのぐらい時間かかったの?

プレイ時間は1ルート目にだいたい18時間、3ルートやるのに40時間くらいかかったと思います。

 

怒られが発生しそうですが、どうしてもボイス終わるまで待つのがストレスに感じてしまうので、ボイスを全部きっちり聞いてはいないです……。かつ、時々フローチャートやバッドエンド踏むために巻き戻ったりしながらの時間です。

 

一応自己弁護しておくと山場のシーンとかはちゃんと聞いてます。

 

Q.前後編分割ですよね? 後編出てからでよくないですか?

よくないです。全くよくないです。まず前後編分割ではないです。

 

マジで月の表側と裏側の話なので、別側面であって前後編ではない、どういうこと? どういうことなんですか?

もちろん人によると思いますけど、ぼくはプレイしてみて『この神クオリティは安心して待てる! 当然早い方が嬉しいけど、待つのでマジで頼むぞ!』という気持ちになったので、ただ待つよりプレイすることをおすすめします。

 

あとネタバレ食らってからやるよりその前の方がよくないですか? って話とか、裏側出てからプレイしてみて『神…………(天を仰ぎ胸に手を当て涙を流す)』ってなっても、初回限定盤にしか付いてない月姫マテリアル(設定集)が読めないとかなったらキツいと思います……。

 

Q.万人に勧められる?

マジで18歳以上の誰にでもやってほしいんですけど、R-18になっているのは伊達ではなくて、まー結構グロいので血とか痛いのとかがダメな人はさすがに厳しいかもしれません。そこはいかんともしがたい……。

 

Q.お金and/or時間が足りないです……

わかりました。おいしいシノギを紹介します。

 

真月譚 月姫(1) 佐々木少年

 

これを買ってください。以上です。

 

 

 

 

 

……ごめんなさい、ちょっとふざけましたが、漫画版月姫は素晴らしい作品なので、月姫に興味はあるけどゲームはちょっと重い、という人にはおすすめです。

 

ただ、ゲームのメインルートをベースにしてるので、ゲームの方はヒロインが5人(の内2人が本作)いて単純計算で漫画の5倍の広さの世界である、ということは覚えておいてください。要するにゲームも最高なのでやってよ~~~~~~~~~~(泣)(泣)(泣)(泣)(泣)

 

 

 

 

その他気になることあったらTwitterかコメントくだされば追記します。

 

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さて、ここから先はネタバレ込の感想になりますので、未プレイの方はお戻りください。

 

 

 

 

 

 

 

 

いいですね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ感想

記憶がおぼろ気とはいえ、一応オリジナルプレイ済みなので月の裏側のネタバレになり得そうな箇所は透明にしておきます。大丈夫な人は反転させて見てください(古の文化)。

 

あとスーパー予防線なんですけど、別に型月ガチ勢ではないので間違いあっても怒らないでください、本当に。

 

 

アルクルート(1ルート目)について

はー…………かわええ……………………となった、なりました。

 

アルク、こんなにかわいかったか?????

志貴と一緒に反則だろこれは! という気持ち。

 

それはそれとして、1ルート目ということもあって基本的な流れは変更されてなかったですね。

一番大きい変更点はやはり、ヴローヴ……ですよね。

 

いや、ヴローヴもめちゃくちゃかっこよかったし、悪いというわけではないです。むしろめちゃくちゃ良かった。

ヴローヴは七夜が嫉妬するほどの腕を持つ騎士だった、その騎士としての直感が死徒としての能力を上回るのがまた…………。声もね、社長

 

とはいえ、今回の超絶クオリティでネロ・カオスを見たくなかったといえば嘘にはなります、はい。吐き気がするほどグロテスクな音を立てながらホテルで客を食い散らかす獣、見たかった……。

 

あとは新キャラ勢。

阿良句博士、阿良句のテーマ(ハイ)が良すぎる。アルクルートでは影薄かった(キャラは影が#000000になるぐらい濃い)けど、月の裏側で活躍するんかな~~~~~~~とか思ってたらね、シエルルートでアレなんですわ。おい。

 

そしてマテリアル見たら『阿良句寧子』って。いやそりゃアラクネか……とは思ったけど適当すぎる。

 

斎木は天才だと思った。何がかというと喋り方です。

見た目が怪しいから、というのがあるとはいえ、最初に遠野邸で話しかけられた瞬間から『このキャラ不快だ……』と感じさせられて感動してしまった。

常時志貴を見下しているあの喋り方、本当にすごい。

 

斎木こそ本当に月の裏側で重要なキャラだと思うので、楽しみですね。

そうそう、書斎ではよくも殺してくれたな、ボコボコにしてやるから月の裏側来いよ(BAD END)

 

斎木つながりで言うとりお、見た目がいいですね。冷たい感じもGOOD。

何を選んでも繁華街に行ってしまうシーン、なぜりおがいたのか……。そもそもなんで屋上で暮らしてるのか…………。マテリアルで『天敵:七夜黄理』って書いてありますけど……あれ、それって今書いていいやつなんですかね…………。

 

 

…………アルクルートの話じゃないですねこれ。

いやしかし、いわゆる名シーンはそのまま残しているのがニクい。

『好きだから、吸わない』なんだよ………………。

 

あと結局好きなのは『――今度は、帰ってこられない』です、こんな厨二病ココロをくすぐるセリフあります?

この辺は漫画月姫の記憶がかなり強いので、そういう意味でもめちゃくちゃ興奮しましたね。

 

月リメやったけど漫画読んでない人はぜひ読んで欲しいです。

アルクルートをベースにしつつ、それ以外のルートの要素を絶妙に混ぜ込み、しかもラストでは――――を入れてくるという神作品です。

ただまあ、多少は月の裏側で出てくるであろう話も含まれるので、その辺は……各々で判断してもらって……。

 

 

シエルルート(ノーマル)について

はー…………かわええ……………………となった、なりました。

 

シエル、こんなにかわいかったか?????

志貴と一緒に反則だろこれは! という気持ち。

 

というか、何このルートは!?!?!?!?!?!?!? 知らんキャラと知らんキャラが知らん展開やってるけど???????????

 

はい。

シエルは特にデザインのリファインが大きかったな、と思います。

幼い印象になったというか、肉体的にほぼ12歳という話がマジだとすれば本当に発育――――――いえ、なにも。

 

茶道室の正座するシーン、さすがに見えちゃう見えちゃうって焦って集中できなかったので、あそこは嘘でもややスカートを長くして欲しいです。

 

ヴローヴとの戦闘シーン、非常に良かったですね。そら志貴もSTYLE。となります。

 

おふざけは置いておいて、正直オリジナルのシエルルートのこと全く覚えてなかったんですけど、めちゃくちゃいいシナリオで泣きました。

 

教えてシエル先生のまんまではあるんですけど、眼鏡を外す/外さないのシーン、どう考えても外さない方が正しいですし、実際そっちがノーマルエンドとはいえ、外したときの成るべくしてなったビターエンド感もかなり好みでしたね……。

 

そういえば眼鏡を外さないことを選択できないパターン、遡ってノエル先生の口車に乗ってしまうと遠野家で悲劇が起き、眼鏡を外せなかったんですよね。

あの遠野家の描写が絶妙だなと勝手に思いました。

秋葉と翡翠は死んでいる、もしくは相当な重症を負っている中で、琥珀さんだけが普通にいるのって月の裏側で語られるべき内容だと思うんですけど、『死徒化したが階梯がある程度高いので生活できている風の琥珀さん』なのか、『"魔"への接し方に慣れているだけの琥珀さん』なのか、そもそも秋葉と翡翠の状態は現実なのか、色んな可能性が考えられる気がして良かったですね……。

 

そして何より、ぼくがシエルルートで株が上がったのはノエル先生でした。阿良句お前ほんま

 

月姫世界、異常者ばっかりじゃないですか。

星そのものから力を得る真祖。

死なない体と絶大な魔力を持つ代行者。

永遠を求め転生を繰り返す死徒

――死が視えるだけの"ただの学生"。

 

そんな中で、ノエル先生は驚くほど普通で、悲しくなる程度に強かったわけですよね。シエルも言ってましたが、もっとずっと弱ければフランス事変で"終わって"いたでしょうし、あと少し弱ければどこかでリタイアしていたでしょうし、もっと強ければきっと色々なことを乗り越えられたんだと思うんです。

 

でも、そのどれでもなかったノエル先生は、歪みを抱えたままシエルという支えを頼りに代行者を続けて、ああいう結末を迎えたわけで。

 

型月って自称普通(普通とは言ってない)みたいなキャラは結構いるなかで、本当に普通の"人間"だったなって感じがして、それが堪らなかったですね。

 

 

 

 

 

 

YATTAーーーーーーーー!!!!

 

 

シエルルート(トゥルー)について

怪獣映画かな????????

いやほんと、スペクタクル過ぎるしBGMもCGもアニメーションのさせ方も力入れすぎでは!!!!!!!

 

急にスケールがぶっ壊れて理解が及ばないところも多かったんですが、それを(大渦の中へ)消し去るほどの強いパートでしたね……。

 

オリジナルのとあるヒロインはエンドが2種類あるのに、どっちを選んでも主人公とヒロインのどっちかが死ぬかそれに近い状態になっていたので、こういうハイパー大団円が用意されているのはすごいことだと思いました(作文)。

 

いい意味で同人的というか、多少強引でも作りたいものを全部詰めてやる! シエルに第七聖典を変形させて撃たせる! 太陽光でアルクを焼く! アルクの器を壊して巨大化させる! ロアと志貴とシエルで協力! ハッピーエンド! みたいな力強さがあって楽しかったです。

 

さらっと綴られた、ロアの『千年の恋も冷める』という表現、これ相当なことなんじゃないかなと思いました。

ロアは自身の感情に名前をつけられなかったからこそ、自身の純粋さを失わせた真祖の姫を憎み、転生を繰り返し、アルクに殺され続けたんだと思うので、その感情に恋と名付けられた時点でもう千年の旅は終わっていたのかもしれないなぁと……。

 

 

 

 

教えてシエル先生のエクストラ回について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弓塚ァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

きのこ、頼むぞ

 

 

 

 

 

 

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【妄想記事】狂い花から白爪草の内容を妄想したいですよね高校出身です

どうも、N.Bと申します。

 

今回は、電脳少女シロちゃん主演の映画『白爪草』の公開を目前にして主題歌の『狂い花』の配信が始まったので、その考察?的なやつをして白爪草の内容を妄想しようじゃないかというやつをします。

 

当然妄想なので、当てにはいきますが当たるとは思ってないんですけど、当たったらスタンディングオベーションしてください(予防線からの強欲)

 

※当然ガンガン内容に触れるので、フラットに映画を見たい人はブラウザバックしてもらって、映画観たあとに戻ってきて私の妄想を嘲笑う楽しみ方をしてください!

 

 

 

まえがき

前提としてはトレーラーと曲を聴いている必要があるので、まずは貼っておきます。

 

www.sirotsumekusa.com

 

 

見ました? 聞きました? めちゃ楽しみなんですけども……。

 

ちなみに狂い花の配信に関してはiTunesに限らず色んなプラットフォームで配信されてるみたいなので、各々の使っている媒体をチェックしてみてください。

 

蒼い想い 静かに息づいて

刹那に咲いた笑顔 花びら落として

歪んだ視界 奪われていく未来

全ては永遠に貴女のものへ

 

背負ったはずの業(カルマ) 解き放つ

 

二つの蕾が刹那に堕ちてく

癒えない爪痕が命を流す

生きているのかも 死んでいるのかも

分からないままに泣いている

 

紅い想い 膨らみ切った憎悪

込み上げ吐いた笑顔 花びら舞って

偽りの音 選べなかった選択も

全ては永遠に貴女のものへ

 

一人に与えられるべき幸せ

 

二つの蕾が枯れ落ちる前に

運命減らし合って無くなる前に

切り戻してゆく 後悔も罪も

全ては終わるさようなら

 

貴女の声響いてく心の中

芽吹いていく新たな感情

戻れない

誰も気付かないまま

 

二つの蕾が刹那に堕ちてく

癒えない爪痕が命を流す

生きているのかも 死んでいるのかも

分からないままに泣いている

 

La La…終わり

さようなら

 

 

そして、狂い花の歌詞を書き起こしたのがこれです。

これに基づいて考えていきますが、聞き違いは勘弁していただければ。 

 

蒼い想い 静かに息づいて
刹那に咲いた笑顔 花びら落として
歪んだ視界 奪われていく未来
全ては永遠に貴女のものへ
まず"蒼い想い"なので、このパートは蒼視点であることが想像されますね。
私は対比や反復が大好きなので、2番は紅視点なのかなとキモオタスマイルになって聞いていました。
 
不穏な気配しかしませんが、何らかの出来事があって"歪んだ視界"になるほどの衝撃を受けたのか、もしくはもっと直接的に涙を流し、"未来が奪われて"いったのでしょうか。
そして"全ては永遠に貴女のものへ"……これは難しいですね。ひとまず次へ。
 
 
背負ったはずの業(カルマ) 解き放つ
ガラス玉一つ落とされた
ここでトレーラーとあらすじを思い出すと、トレーラーでは(おそらく蒼の)『バレるはずないでしょ、双子なんだから』というセリフがあり、あらすじでは紅が服役を終えたとあります。 
 
そこから想像されるのは、蒼(あるいは二人とも)が何らかの罪を犯し、双子であることを利用して隠蔽を図ったが、それが失敗し最終的に紅一人が罪を被せられたということでしょうか。
そして、『実の姉である紅に罪を被せた』という業が、紅と再会することで解き放たれた、と考えることができそうです。
 
 また、あらすじには 
カウンセリングを受けながら日常を過ごしてきた蒼は、カウンセラー・桔梗に相談し、意を決して姉妹の再会を決意する。
 
再会の不安から落ち着きのなかった蒼は、紅から逃げるように帰宅を考えるが
 とあります。やはり紅の存在が蒼にとって良きにしろ悪きにしろ非常に重いものであることは間違いないようです。   
 
 
二つの蕾が刹那に堕ちてく
癒えない爪痕が命を流す
生きているのかも 死んでいるのかも
分からないままに泣いている
この"命を流す"という表現、何か大事なものが流れ出ていっているのが感じられてめちゃくちゃ好きです(作文)。 
ともあれ、蒼の背負った業はカウンセリングを受けたとしても癒えることはなく、生死の実感を失わせるほど彼女を追い詰めているようです。
 
 
 そしてここからが2番です。  
 

紅い想い 膨らみ切った憎悪
込み上げ吐いた笑顔 花びら舞って
偽りの音 選べなかった選択も
全ては永遠に貴女のものへ
 はい姉妹での対比最高~~~~~~!!!!!!!!!! 
 
2番は紅視点であると考えると、相当な憎しみを蒼に対して抱いているようです。罪を着せられればそれも当然でしょう。
服役中によほどひどい目にあったのかもしれませんし、もしくは隠蔽が失敗し紅が捕まったのではなく、蒼が紅を陥れたのでしょうか。 
 
そうだとすると1番の理解もかなり変わってきますが……。 
 
そして紅視点でも出てくる"全ては永遠に貴女のものへ"というフレーズ。
お互いにお互いを指しているようなので、もしかすると入れ替わりを示唆しているのかもしれません。   
 
 
一人に与えられるべき幸せ
 ひとつ分の陽だまりにふたつはちょっと入れない
となると、罪を犯したのは二人ではなく蒼一人で、それを紅が被った、ということになりそうです。
 
 
二つの蕾が枯れ落ちる前に
運命減らし合って無くなる前に
切り戻していく 後悔も罪も
全ては終わるさようなら
 最高に不穏でテンション上がってきますね。
ところで、"切り戻し"という単語を聞いたことはあるでしょうか。私はSE以外からは聞いたことがありませんでした。 
切り戻しとは、満開後に花が少なくなってきたり、形が乱れ始めたときに、思い切って全部の枝を鉢の周りに沿う形で大胆にばっさりと切ることです。 株の大きさ・草姿を整えたり、分枝を促進してもう一度満開を迎えるために行います。
 あっ……………………。"もう一度満開を迎えるために"、"後悔も罪も"、"切り戻していく"、"さようなら"…………。
 
 

二つの蕾

貴女の声響いてく心の中
芽吹いていく新たな感情
戻れない
誰も気付かないまま
落ちサビ手前のCメロですね。
ここで注目したのは、歌詞そのものに加えて曲の作りです。
聞いてもらうと分かりますが、"心の中"~"芽吹いていく"の間には隙間がなく、被せるように歌われています。
 
また、"誰も気付かないまま"はこの曲の中で唯一ハモりがある部分になっています。
つまり、1番は蒼視点、2番は紅視点で描かれていたこの曲は、Cメロ前半で初めて交互の視点から描かれ、"誰も気付かないまま"は二人の視点から描かれているのでしょう。
 
双子から語られる"誰も気付かない"="自分たちだけが知っている"こと、それはやはり入れ替わりなのか。
 
 "芽吹いていく新たな感情"が何を指すのかは、おそらく作品の中で描かれる部分だと思いますが、歌詞の中で感情そのものとして書かれているのは"膨らみ切った憎悪"だけなので、紅の中に新たな感情が芽吹くのでしょうか……。  

 

二つの蕾が刹那に堕ちてく
癒えない爪痕が命を流す
生きているのかも 死んでいるのかも
分からないままに泣いている
 
La La…終わり
さようなら
 落ちサビは1番と同じです。
しかし直前でハモりがあることを考えると、別のことを考えなければならないように思います。
それは、これがいつの誰視点なのか、ということです。
 
トレーラーのラスト、蒼が狂ったような笑いを上げるシーンがあり、その後に何かを振り上げた蒼と向かい合った紅が『待ってるのは結局地獄だよ』と諭すように言うシーンがあります。
 
単に精神的に不安定になっているからなのか、紅に復讐されることを恐れたのか、真実を知る紅を口封じしようとしているのか……。
 
となると、蒼が紅を(お亡くなりー!)したあとの視点かもしれませんし、もしくは紅が蒼への復讐を遂げたあとの視点かもしれません。
 
ただ、上述の紅は諭すように言っていることから、"芽吹いていく新たな感情"は憎悪から復讐を考えていた紅が蒼の現在の姿を見て感じた哀れみのようにも思えるので、前者の視点の方が自然でしょうか。
 
紅へ罪を被せたという業に生死の実感を失っていた蒼なのに、自ら紅を手にかけて背負うべき業を増やしていくことで、1番と落ちサビで内容は同じはずの歌詞の角度が変わっていくの、最高に不幸で興奮しませんか(ここまで全部妄想)。
 
 
 

あとがき

妄想するの楽しい~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!
という感じの記事でした。見てみたらめちゃくちゃ的外れかもしれませんが、それはそれでまた歌詞を読み込むのも楽しいし、当たってる部分が多ければ腕組み彼氏面できますし、どちらも有利Fが発生する2択なのでブンブン振り回していきたいです。
 
 
あと作詞作曲の方々によると映画観る前後で印象が変わるとのことなのでしゃぶり尽くしたいですわ~~~~~~~!!!!

 

 

 

 

 

 

ところで、『狂い花』ってタイトル、『季節外れに咲いた花』と『盛りの時期を過ぎたものがその勢いを盛り返すこと(の比喩)』という意味があるらしいんですよね。
 
 
切り戻したのは誰で、切り落とされた枝は誰なのか。そして、狂い咲いたのは二つの蕾のどちらなのか。
 
シンジツガミエマスカ?
 
 
 
 

【MTGモダン】赤緑エルドラージ 不採用・検討カードについて

どうも、N.Bと申します。

 

赤緑エルドラージの紹介の記事を少し前に書きましたが、ありがたいことに不採用・検討したカードについても書いて欲しいという意見を頂いたのでつらつらと書いていきます。

思いついたものがあれば追記していこうと思います。

 

4/26 公開

4/29 《溜め込み屋のアウフ》《熱烈の神ハゾレト》《爆発域》を追記

 

この記事の趣旨は赤緑エルドラージを組む・組んだ人にこんなカードもあるよ、というデータを提供することなので、あまり詳細な解説はせずざっくりと列挙していきたいと思います。もちろん、試したカードについては引き続きコメントやTwitterにリプライを頂ければ返事をしますのでぜひ聞いてください。

また、メイン・サイドのどちらに積むか、というのも考慮せずカードタイプ毎に分けています。

※前回のリストを前提に話を進めるので、ご一読いただければ幸いです。

 

anbki.hatenablog.com

 

 

クリーチャー編

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《溜め込み屋のアウフ》※採用経験あり

アーティファクトの起動型能力を封じる熊です。

サイドボード要員ですが、《石のような静寂》などと違いクロックを刻んでいけることはビートダウンデッキにとっては非常に重要です。

一方で、ビートダウンデッキはサイド後に除去を増やされることが多いので対処されやすいという欠点もあります。

後述の《古えの遺恨》などアーティファクト破壊とどちらを取るかはメタゲーム次第でしょう。

 

 

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《グルールの呪文砕き》※採用経験あり

自ターン限定で除去耐性を持ち、サイズに優れたアタッカーです。

《作り変えるもの》《エルドラージの寸借者》《ビヒモスを招く者、キオーラ》など3マナ域が膨らみすぎてしまうことから不採用にしていました。

 

状況によって速攻と+1/+1カウンターを選べる柔軟性があるので、フェア・アンフェアどちら相手でも強く使えます。除去構えの相手に出すととても気持ちがいいです。

 

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《ゴブリンの熟練扇動者》※採用経験あり

言わずとしれた単体でゲームに勝利できるアタッカーです。

マナクリーチャーから2ターン目にプレイできると非常に強力ですが、適当なクリーチャーが立っているだけで止まってしまい、十分に働くことが少なく不採用となっています。また、後手だとかなりバリューが落ちてしまうこともマイナスでした。

1度だけ、2ターン目にプレイして3ターン目に《エンバレスの宝剣》を装備するというブン回りを見せたことがあります。

 

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《結晶の巨人》※採用経験なし

イコリアで登場したメカゴジラアーティファクト・クリーチャーです。

無色であることから《古きものの活性》で探すことができるのでポイントが高いです。難点としてはランダム性が高すぎることと紙での処理が死ぬほど面倒くさいところです。

相手からするとうっかり呪禁がつくと厄介なので除去するか悩ませることができるかなぁと思っています。

 

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《運命の神、クローティス》※採用経験あり

墓地対策でありロングゲームを制しライフレースを有利にする置物です。

サイドボードに長く採用していましたが、墓地対策としては遅すぎたことから不採用になっています。

2020/4現在は《夢の巣のルールス》など、墓地利用が増えているので戻して試したりしています。

 

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《血編み髪のエルフ》※採用経験あり

ジャンドで大活躍中の元禁止カードですね。

ジャンドのようなジャンクデッキでは何がめくれても大体強いので4枚積みも納得なのですが、このデッキでは十分には強くないと考えています。

なぜなら、このデッキではいつめくれても強い3マナ以下のカードが少ないからです。

具体的にはこうなります。

 

1マナ…《貴族の教主》4枚、《極楽鳥》1枚、《呪詛呑み》2枚、《古きものの活性》4枚、《稲妻》4枚

3マナ…《作り変えるもの》4枚、《エルドラージの寸借者》4枚、《砕骨の巨人》2枚、《ビヒモスを招く者、キオーラ》2枚

 

状況を選ぶと考えているものを赤字にしていますが、状況を選ぶカードが11枚、そうでないカードが16枚、後者を当たりとすると当たる確率は59.2%程です。

 

《血編み髪のエルフ》が唱えられている段階でマナクリーチャーはさほど必要ないはずですし、《呪詛呑み》《エルドラージの寸借者》は除去のなさそうなときや奪いたいクリーチャーがあるときなど、タイミングを見て唱えたいカードです。

また、《エルドラージの寸借者》に関しては誘発型能力を使用するためにはさらに2マナがかかるため、合計6マナが必要になってしまいます。

 

というように、続唱の当たり外れが大きいデッキではいまひとつかなぁ、というのが私の考えです。

 

悪いところばかり書いてしまいましたが、1枚から2枚になるのはアドバンテージを稼ぐ能力に乏しいこのデッキにとっては非常に貴重ですし、フェアデッキ相手には有効なカードだと思うので、採用するのであれば3マナ以下のカード選択を工夫する必要があるかなと思います。

 

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《高原の狩りの達人/高原の荒廃者》※採用経験なし

ジャンドで採用されていたりするカードです。

単純に4/4/4相当でライフゲインも付いてくるのでコストパフォーマンスがよく、変身後のステータス、変身誘発の能力も非常に強力です。

《探索する獣》などと入れ替える価値はありそうです。

 

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《強情なベイロス》※採用経験あり

タイタン系のデッキでおなじみのサイドボード向けカードです。

単純にアグロに対して強いのと、《死の飢えのタイタン、クロクサ》《ヴェールのリリアナ》対策になるので、それらを意識するならサイドボードに採用できると思います。

 

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《熱烈の神ハゾレト》※採用経験あり

スタンダードで活躍し続けた破壊不能の神です。

マナクリーチャーで加速するため手札が尽きやすいこのデッキに合っており、フラッドした際も余った土地を火力に変換できるので無駄がありません。

《むかしむかし》が存命だった頃は手札が残っていることも多く《探索する獣》を優先していましたが、今は手札を吐き出すスピードが上がっているので戻していいかもしれません。

後述の《湧き出る源、ジェガンサ》を相棒にする場合、《探索する獣》のダブルシンボルが採用できないという事情もあります。 

 

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《スラーグ牙》※採用経験なし

《強情なベイロス》とどちらかを取ることになると思いますが、こちらは場を離れたときの効果が強いので除去が多いデッキ、特に《流刑への道》などの追放除去を使用するデッキに対してもプレイできるのがいい点です。

 

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《湧き出る源、ジェガンサ》※採用経験あり

イコリアで登場、2020/4現在大暴れしている相棒カードの1枚です。このカードはさほど暴れていませんが……。

完全に5/5/5バニラですが、あと一押しのリソースが足りなくなったり、マナクリーチャーによりフラッドを起こしやすいこのデッキにとっては意外と役に立つカードです。

構築制限もこのデッキではかなりクリアしやすいので、色々な構成で感触を確かめているところです。

 

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《終末を招くもの》※採用経験あり

エルドラージトロンでよく採用されている強力なシステムクリーチャーです。

このデッキではドロー効果とブロック制限効果を重宝するでしょう。フェアデッキ相手に消耗戦をしているときには滅法強いです。

 

ソーサリー・インスタント編

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《石弾の弾幕》※採用経験あり

一応トークン対策にもなりますが、獰猛効果の方を目当てに採用していました。

盤面が膠着したときに一時的に突破するカードですが、《エンバレスの宝剣》があれば十分に感じたため今は不採用になっています。

同じ用途で《宇宙粒子波》でもいいかもしれませんが、パワー4以上のクリーチャーをコントロールしていないのに撃ちたいというタイミングがないかなと思っています。

 

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《神々の憤怒》※採用経験なし

アグロ対策兼墓地対策カードです。

ドレッジがキツすぎるので採用しようか考えたのですが、こちらの3マナ以下のクリーチャーも全て流れてしまうことと、その際に《作り変えるもの》が誘発しないことが厳しそうに見えたため採用していないカードです。

 

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《粉砕の嵐》※採用経験なし

最強クラスのアーティファクト対策です。

《夢の巣のルールス》《オゾリス》の登場で鱗親和が復権してきていることから、ウルザデッキとまとめてメタるために採用してもいいかもしれません。

 

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《アタルカの命令》※採用経験なし

ナヤZooなどでよく見られるカードです。

ビートダウンデッキなので合わないことはないと思うのですが、クリーチャーが横に並ぶことが少ないと強いモードが少なくなってしまい微妙かなぁという印象です。

 

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《古えの遺恨》※採用経験あり

定番のアーティファクト対策です。

アーティファクト対策として見るだけならば《削剥》の上位互換なので、3点除去とどちらを重要視するかはメタゲームと相談になります。

 

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《コジレックの帰還》※採用経験なし

インスタントの《紅蓮地獄》です。

人間やドルイドコンボなど、小さいクリーチャーを並べてくるデッキに対して有効です。無色なので《古きものの活性》で探せることもポイントです。

 

アーティファクト

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《仕組まれた爆薬》※採用経験あり

横並びに強いカードであり、色マナを調整することで様々なパーマネントを破壊できる便利なカードです。

《極楽鳥》《貴族の教主》から赤緑以外の色が出るため、一応5色で唱えることも可能です。

 

エンチャント編

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《血染めの太陽》※採用経験あり

特殊土地対策カードです。

《死者の原野》《溶鉄の先鋒、ヴァラクート》を機能停止させられますが、ウルザ土地には全く効かないので何を意識するかが重要です。

かなり特殊な挙動をするカードなので、1度mtgwikiを見ておくとよいかもしれません。

 

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《実験の狂乱》※採用経験なし

無尽蔵にリソースを供給するエンチャントです。

一瞬検討したことがあったのですが、《古きものの活性》との相性が悪すぎることに気づいて採用しませんでした……。

 

プレインズウォーカー編

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《ボーラスの壊乱者、ドムリ》※採用経験あり

赤緑エルドラージでもよく採用されているカードです。

打点アップ、マナ加速+打ち消し無効、格闘除去と3マナのPWにしては非常に器用なカードで、採用していた期間も長かったです。

着地すると《魂の洞窟》がなくてもカウンターを無視でき、打点も上昇するので青いデッキに対して特に有効です。

格闘除去を使用する際は対応してクリーチャーを除去されるとひどいことになるのでリスク・リターンをよく考えてから使用しましょう。

 

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《混沌をもたらす者、ドムリ》※採用経験あり

-3能力が非常に強力な4マナのPWです。

4マナが出ている段階でマナ加速が必要なことは少ないと思うので、たいていは-3から使用します。27枚クリーチャーを採用しているので、単純計算では61.4%の確率でクリーチャーを2枚加えられます。

基本的には後述の《反逆の先導者、チャンドラ》の方が強いと思いますが、《湧き出る源、ジェガンサ》を相棒にする場合にアドバンテージを稼げるカードが欲しければ採用を検討できるでしょう。

 

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《反逆の先導者、チャンドラ》※採用経験あり

赤単色のPWといえばこれ、最強クラスの4マナPWです。

特に解説の必要もないでしょう。

 

土地編

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《爆発域》※採用経験なし

緑トロンやエルドラージトロンなどでよく採用されている特殊土地です。

人間などの部族デッキに対して強くなるほか、アーティファクトやエンチャントなどにもメインから触れるようになり器用な働きができます。特に《罠の橋》をメインから無理なく対処できるのは大きいです。

当然ながら無色マナしか出ないため、採用する場合はマナベースに注意が必要です。

 

最後に

前回以上に駆け足かつざっくりな紹介になりましたが、参考になれば幸いです。

こんなカードあるよ! このカードとかどうなの? などあればコメント・Twitterにリプライ等いただけると嬉しいです。

 

それでは。

twitter.com

【デッキ紹介】赤緑エルドラージ~(お前が)死ぬまで借りていくぜ~【MTGモダン】

どうも、N.Bと申します。

 

最近回し続けている赤緑エルドラージについて、100マッチを終えたので自分の中の整理も兼ねて紹介していきたいと思います。

 

このデッキ、(17000字以上の記事を書くぐらい)楽しいですよ!

 

そもそもマイナーなアーキタイプなこともあり、記事もリストもあまり多くはありません。記事としてはマジック公式、岩showさんのものや晴れプロのGrzegorz Kowalski氏のものぐらいでしょうか(しかもどちらも2018年のもの)。

 

しかし2020/3現在、メタゲーム上の立ち位置は悪くないこと、分からん殺しを誘発させやすいことから100マッチを終えて勝率は6割以上と明確に勝ち越せています。

 

この記事を書いた理由として他の人にも回してもらい、デッキやプレイングをブラッシュアップしていきたい、という点が大きいので、回してもらって感想など頂けると幸いです。

 

 ちなみに

・プレイが簡単 

・モダンでは比較的安い 

・コンバットが学べる(気がする)

・明確なハメパターンがあり楽しい(重要)

ということから、初心者にもオススメです。

 

なお、本記事は無料ですが、ちょっとしたお願いごとを記載していますので、記事が面白ければ聞いていただけると嬉しいです。

 

  

1.どんなデッキなの?

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マナクリーチャーと《エルドラージの寺院》によるマナ加速から、いわゆるエルドラージ三兄弟の《作り変えるもの》《難題の予見者》《現実を砕くもの》に加え《エルドラージの寸借者》などの優秀なクリーチャーを展開していきひたすら殴る、非常にシンプルなビートダウンデッキです。

 

 デッキの強み

①ビートダウンデッキでありながら多角的な攻め

ビートダウンデッキは基本的にアドバンテージを捨ててライフを詰めるデッキですが、赤緑エルドラージは《作り変えるもの》の死亡誘発型能力、《難題の予見者》のEtB能力、《現実を砕くもの》の擬似除去耐性により相手への妨害、自分への妨害の阻害をすることができ、『やりたいことやったもん勝ち』のモダン環境でもビートダウンで渡り合っていくことができます。

 

②《エルドラージの寸借者》による殺傷能力の高さ

エルドラージ三兄弟だけであればエルドラージトロンにも採用されており、そこに差はありません。 

エルドラージトロンには採用されていない《エルドラージの寸借者》というカードがこのデッキをデッキたらしめていると言っても過言ではないでしょう。

 

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《エルドラージの寸借者》はこのデッキであれば2ターン目に出て3/1が殴るのは当たり前、1ターン目に《貴族の教主》をプレイしていれば4/2で殴ることができ、素早くライフを詰めて相手の選択肢を奪うことができます。

 

もちろん誘発型能力も非常に強力です。VSジャンドを例に取ります。

相手の場には4/5の《タルモゴイフ》がおり、こちらの場には《難題の予見者》がいます。

見た目上は1点も通すことができませんが、ここで《エルドラージの寸借者》をプレイし《タルモゴイフ》のコントロールを得ると、カード1枚で4+3+4=11点を叩き出すことができます。 

このようにクリーチャーが並んでにらみ合いになった場合に突然リーサルになること、そして相手がそれを意識せざるを得なくなりプレイが非常に難しくなることが大きな強みです。

 

余談ですが相手の《原始のタイタン》のコントロールを得るときが1番気持ちいいです。 

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③先手後手に左右されない強さ 

マジック・ザ・ギャザリング、ひいてはカードゲームの常ではありますが、モダンという環境は特に先手偏重であると言われています。

理不尽な動きをするデッキが非常に多く、その割にそれを咎められるカードが少ないため、一手早く動くことができる先手が有利になっていくのは必然とも言えます。

後手のアドバンテージが手札が1枚多いことならば、その手札を使い切らせなければそのアドバンテージは消えてしまうからです。

 

さて、そんなモダン環境において、赤緑エルドラージの勝率は先手61.4%、後手61.1%とほぼ拮抗しています。

推測でしかありませんが、これには3つの理由があると考えています。

 

・マナクリーチャー+《エルドラージの寺院》によるマナ加速で手番を入れ替えやすい

・速攻クリーチャーが10枚搭載されていることにより、後手でも先に攻められる

・《エルドラージの寸借者》は後出しのほうが強い

 

この中でも3つ目は後手にしかない強みであり、かなり特異なデッキと言えるでしょう。

 

 デッキの弱み 

①ビートダウンの否定

赤緑エルドラージはどこまでいっても直線的なビートダウンデッキであるため、地上のビートダウンを否定されると非常に弱いです。

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例えば《罠の橋》が顕著です。こちらのクリーチャーのサイズが大きいことが裏目に出てしまうため、メインボードではほぼ成す術がありません。火力で殺し切るか、《貴族の教主》を並べてそれ自身か《極楽鳥》で殴るぐらいです。

※《罠の橋》は攻撃宣言時のパワーのみ参照するため、パワー0のクリーチャーで殴り賛美を誘発させれば通すことができます。

 

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また、《飛行機械の鋳造所》+《弱者の剣》コンボも致命的です。攻撃は全てチャンプブロックで防がれますし、トランプルで通したところで相手はマナの数だけライフゲインしていきますから、そこから削り切ることはほぼ不可能です。

 

あるいはコントロールデッキのように、クリーチャーを除去し続けるようなデッキに対しても苦戦を強いられます。これはクリーチャーによってダメージを稼ぐストンピィ系統のデッキの宿命でもあります。

 

②コンボ戦略への抵抗の弱さ

主に手札コンボ・墓地コンボを指します。確かに《難題の予見者》で妨害はできるのですが、それだけでは足りないことが多く、アドグレイスなどには厳しい戦いを強いられます。 

なお、ご想像の通りネオブランドには勝てません。2ターン目に《難題の予見者》をプレイできるかどうかです。

ただし、こちらのキルターンも早いため1回妨害すれば差し切れることもあり、そのためトロンやヴァラクートなどの土地コンボはアドグレイスよりややキルターンが遅いこともあり、そこまで不利ではありません。

また、土地コンボは《エルドラージの寸借者》で奪える大型クリーチャー(《ワームとぐろエンジン》《原始のタイタン》など)を採用していることも大きな要因です。

 

クリーチャーを介するコンボ(ストームやドルイドコンボなど)には《稲妻》や《踏みつけ》で干渉できるためかなりマシになります。

 

 2.カード解説 

こちらのデッキリストに基づいてカードを解説していきます。

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 メインボード編

クリーチャー 

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《貴族の教主》4枚

《極楽鳥》1枚

キープ基準となるマナクリーチャーです。 

打点の向上に寄与したり、単体でも1点殴れることから《貴族の教主》を優先していますが、《極楽鳥》は飛行ブロッカーになる点、赤マナが出せる点など独自の利点もあります。

4枚では少なく、6枚では多いと感じたため5枚にしていますが、他のスペルの重さ次第では調整する可能性があります。

また、《ボリアルのドルイド》は唯一の無色マナを生むマナクリーチャーであるため、無色マナ源が足りないと感じるのであれば採用を検討してもいいかもしれません。

 

★Tips

・前述しましたが、《罠の橋》下でもパワー0のクリーチャーはいつでも殴ることができ、賛美によりパワーが上昇しても問題ありません。

 

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《呪詛呑み》2枚

通常このスロットには《漁る軟泥》が入っていることが多いのですが、私はこのカードを採用しました。主な理由は以下の通りです。

 

・必要なマナ

緑マナを生み出すのにダメージを受けたり相手がライフゲインすることが多く、さらにそもそも緑マナが捻出できない土地が多いこともあり、不特定マナで起動できる《呪詛呑み》の方が取り回しがいいです。

 

・トップデッキ時の強さ

上記とも関連しますが、消耗戦になりトップデッキしたときに《漁る軟泥》では緑マナ源が限られるためサイズに限度があり、そもそもクリーチャーが多くないデッキと相対したときにもさほど大きくなりません。

一方、《呪詛呑み》はマッチアップによらず大きくなりますし、レベル8になろうものならそのままゲームを終わらせることができます。

 

・除去耐性

《致命的な一押し》《流刑への道》《暗殺者の戦利品》などが跋扈するモダンでは《漁る軟泥》をいくら大きくしてもすぐに処理されてしまうことが多いですが、《呪詛呑み》であれば出してすぐレベル3まで上げればかなり場持ちします。 

もちろん《時を解す者、テフェリー》《精神を刻む者、ジェイス》《大渦の脈動》など、プロテクション(インスタント)をすり抜ける除去も多いため、可能であれば素早くレベル8まで上げたいところです。

 

なお、現在のメタゲームでは《死の飢えのタイタン、クロクサ》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《瞬唱の魔導士》など墓地を利用するカードも多く使用されているため、それらをメインボードから対策したいのであれば《漁る軟泥》を優先してもよいかと思います。

また、《呪詛呑み》は《虚空の杯》X=1に引っかかるという弱点があります。

 

どちらかというと消耗戦のあとに引いてきて即レベルアップした方が強いのですが、妥協キープの際に最低限の強さがあることから2枚です。他のマナフラッド受けを用意できるのであれば減らしてもよいかと思います。

 

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《砕骨の巨人》2枚 

軽量除去でありながら、赤単色にも関わらず3/4/3のスタッツとメリット能力を持つ、生物のインフレを感じさせてくれるカードです。

エルドラージが初手にない場合でもマナクリーチャーから2ターン目にプレイできる脅威として対アンフェアで特に重宝します。

 

もちろん《踏みつけ》側も優秀で、小型クリーチャーの処理や、マイナス能力から入ったPWを落としたり、プロテクションの突破など様々な用途があります。最低でも本体に撃ち込めるのも攻めるデッキにとっては重要です。

 

★Tips

・《踏みつけ》が対象不適正になったり打ち消されたりして解決されないと出来事が進行しない(追放領域へ移動しない)ため、《砕骨の巨人》で唱え直すことができなくなります。

・《砕骨の巨人》が誘発するのは呪文のみです。PWの忠誠度能力や《反射魔導士》の誘発型能力などでは誘発しません。

なお、自分が唱えた呪文でも誘発し、呪文のコントローラー=自分自身がダメージを受けます。あり得そうなのは《ティムールの激闘》あたりでしょうか。

 

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《エルドラージの寸借者》4枚 

すでに述べていますがこのデッキを象徴するカードであり4枚です。

序盤は単純に速度の早いクロックとして、中盤以降は誘発型能力により膠着しがちな盤面を一時的に突破してライフを詰めたり、最後の一手を削り切るフィニッシャーとなります。

ただし、クリーチャーを横に並べるデッキに対しては誘発型能力が有効でなく、タフネス1も足を引っ張ってしまうためサイドアウトされがちです。そういったデッキが多いのであれば枚数を削ってもよいですが、そのメタゲームならこのデッキを握るべきではないように思います。

 

★Tips

・誘発型能力でマナを支払うのは解決時です。対象が不適正になったならマナを支払う必要はありません。

・《エルドラージの寺院》から出る2マナはエルドラージ呪文かエルドラージの起動型能力にしか使用できないため、誘発型能力の支払いを《エルドラージの寺院》のみで済ませることはできません。

・ほとんど起こらないシチュエーションではありますが、自分のクリーチャーを対象に取り、アンタップして速攻を付与することができます。

・赤のマナシンボルを持ちますが、欠色により無色のカードであるため《霊気の疾風》などを受けません。

 

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《作り変えるもの》4枚 

エルドラージ三兄弟の3マナ担当であり、このデッキの序盤の強さを支えるキープ基準にもなるため4枚です。

死亡時の誘発型能力の存在から、追放除去を受けない限りアドバンテージを失わないため、デッキに粘り強さを与えてくれます。

一方でクロックが早いわけではなく、相手への妨害要素もないため、キルターンが重要になるマッチアップではサイドアウトされることもあります。

 

★Tips

・誘発型能力により3マナ以下のカードが公開された際、戦場に出さず手札に加えることも可能です。《エルドラージの寸借者》や《砕骨の巨人》が公開されたときによく行うプレイです。

 

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《難題の予見者》4枚 

エルドラージ三兄弟の4マナ担当であり、このデッキの最高のドブンパターンを実現してくれます。当然4枚です。

マッチアップによらず非常に強力なカードであり、2ターン目にこのカードがプレイできる手札ならば他が何であれほぼキープできます。

エルドラージトロンと違い《エルドラージの寺院》×2だけでなく、緑マナ+マナクリーチャー+《エルドラージの寺院》でも2ターン目に《難題の予見者》をプレイできることも、このデッキの大きな強みです。

 

★Tips

・相手がカードを引くのは「戦場を離れたとき」であるため、追放されたりバウンスされた場合も誘発します。

・EtB能力にスタックして除去を撃たれた場合、戦場を離れたときの能力から解決されるため、相手がドローしてから手札を追放します。

・EtB能力も戦場を離れたときの能力も対戦相手を対象に取っているため、《神聖の力線》《豊潤の声、シャライ》などで相手が呪禁を得ている場合は能力を解決できません。

 

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《現実を砕くもの》4枚 

エルドラージ三兄弟の5マナ担当であり、2ターン目《難題の予見者》→3ターン目《現実を砕くもの》はほとんどのデッキを粉砕できるこのデッキで最も強力な動きです。もちろん4枚です。

速攻トランプル持ちであることからソーサリータイミングの除去を受ける前にダメージを入れやすいうえ、誘発型能力により除去された場合もアドバンテージを失いません。

 

★Tips

・誘発型能力は呪文のみ誘発するため、PWによるバウンスや《反射魔導士》など、能力によっての除去では誘発しません。

・手札がなければ呪文が打ち消されるため、エルドラージデッキを相手にする場合はトップデッキした除去を撃てるよう土地は1枚抱えておくとよいでしょう。

 

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 《探索する獣》2枚 

6つのメリット能力を持つ令和の怪物です(?)。

特に対フェアデッキにおいて、PWの処理に手間取るとゲームが長引き相手のフィールドに持ち込まれやすくなることから、ライフを詰めることとPWの処理を同時に行えるこのカードを採用しています。

飛行機械トークンやゾンビトークン、《臭い草のインプ》などの無視しづらい小型クリーチャーをすり抜けて殴ることができるため、横並びに弱いこのデッキの弱点を補ってくれるのもポイントです。

伝説であること、マナクリーチャーを引けなかった場合に展開がもたついてしまうことから2枚です。

 

★Tips

・ダメージを軽減できない能力により、攻撃する際に《濃霧》系の能力とプロテクションを無効化することができます。

 

その他の呪文

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《稲妻》4枚

特筆することはないです。1マナ3点は偉大です。

ただ、このデッキだと《燃え柳の木立》からしか赤マナが出ない、というシーンが頻発するため、ただの《ショック》になってしまうことがあります。そのため《炎の斬りつけ》を採用したこともありましたが、結局本体に撃ちたいことも多くこちらに戻しました。

 

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《古きものの活性》4枚 

《思案》《定業》が禁止されているモダンでそれらより強い1マナドロースペルが使えることのメリットは図り知れません。でも禁止はゆるして。

序盤は土地と3マナエルドラージ、土地が足りていれば4~5マナエルドラージを探し出せるためいつでも強いカードです。フェッチランドの枚数が少ないデッキであるため、デッキボトムに送ったカードはある程度覚えていた方がプレイに役立ちます。

 

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《ビヒモスを招く者、キオーラ》2枚 

マナスクリューとマナフラッド、両方を軽減できるアドバンテージ源です。

通常この枠には《ボーラスの壊乱者、ドムリ》が採用されていることが多いのですが、使ってみてあまり強い場面がなかったため、他のアドバンテージを稼げるカードを探した結果このカードを採用するに至りました。

忠誠度能力により土地を起こす擬似的なマナ加速が重いカードをプレイしやすくしてくれ、プレイした重いカードが誘発型能力を誘発させてくれるため、マナ加速と脅威の両方が欲しいこのデッキにとても噛み合っています。

誘発型能力を誘発させられるクリーチャーが12枚採用されているため、2~3ターン目に出すことができれば2枚程度は引くことができるでしょう。

また、忠誠度能力はマナが必要ない場面では攻撃したあとのクリーチャーをアンタップすることで擬似的に警戒を付与でき、すれ違いのダメージレースを行う際に非常に役立ちます。

 

序盤に欲しいカードではありますが、初期忠誠度の高さ、パッと見の脅威度の低さから処理されづらく、2枚目以降が腐りやすいため2枚です。

  

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《エンバレスの宝剣》1枚

《むかしむかし》禁止後に卑怯な勝ち方が欲しく採用しました。2体で殴れる頃には4マナ程度は捻出できるため、意外と普通にプレイ可能です。

サイズの大きいクリーチャーが多いため二段攻撃を活かしやすく、特に《探索する獣》との組み合わせると5/5速攻警戒接死二段攻撃トランプルとなり凶悪の一言です。

 

土地

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《燃え柳の木立》4枚

カープルーザンの森》4枚

赤・緑・無色マナの全てを賄える、このデッキで最も強力な土地です。

どちらも無色マナを出す場合はデメリットはないので、両方をコントロールしている場合はどちらから色マナを出すのかよく考えるようにしましょう。

 

★Tips

・《燃え柳の木立》は相手のライフを回復させるため《死の影》デッキに対してキラーカードとなり得ます。特にプレイするカードがなくとも、色マナを出すだけで《死の影》を小さくできることを忘れないようにしましょう。

《罰する火》をください(小声)

 

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《エルドラージの寺院》4枚

キープ基準となる2マナランドです。

《エルドラージの寸借者》の項でも述べましたが、誘発型能力の支払い時には2マナ扱いにならないことに注意しましょう。

 

★Tips

・本リストには採用していませんが、《全ては塵》はエルドラージ呪文であるため2マナを充てることができます。また、《終末を招くもの》も同様に起動型能力に2マナを充てることができます。

 

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《魂の洞窟》2枚

コントロールキラーのカードであり、《エルドラージの寸借者》用に赤マナを捻出することができます。

たまに人間、蛇、鳥、ビーストなどを指定することがあります。

非クリーチャースペルを複数唱えたいときに困ることが多いのですが、コントロール相手が非常につらいこと、《廃墟の地》で割られやすいことから2枚採用しています。

 

★Tips

・種族の宣言に関わらず、無色マナを生み出すことができます。ただしその際は打ち消されない効果は付与されないので注意しましょう。

・コントロール相手にはゲームの決め手になりえるので、《廃墟の地》で割られないようギリギリまで手札に抱えるようにしましょう。

 

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《樹木茂る山麓》2枚

《踏み鳴らされる地》1枚

 色マナを出すときにデメリットを抱えがちなため、基本地形やショックランドを導ける土地が少数必要です。

現在は《荒地》を採用していませんが、採用する場合は《虹色の眺望》の方がよいでしょう。また、ショックランドは場に1枚出ているとライフ損失・ライフゲインを大幅に抑えられるため、1枚は採用しておきましょう。

 

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《ケッシグの狼の地》1枚

《むかしむかし》を失い、土地とマナクリーチャーを増やしたことによりマナフラッドしやすくなったため採用しました。

地上が止められてしまったときも、《極楽鳥》とこのカードをコントロールしていると意外にダメージが出せます。

 

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《冠雪の森》3枚

《冠雪の山》1枚

1ターン目に《森》から《貴族の教主》《極楽鳥》と動くことがあり、その際にバントカラーのデッキと誤認させられるよう冠雪地形を採用しています。

ほぼ好みの領域だと思うので、好きな絵柄の基本地形があるならばそちらでも問題はないでしょう。

 

 サイドボード編

サイドボーディングの項でも記載するので、軽く触れるに留めます。

 

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《漁る軟泥》1枚

仮想敵:ドレッジ、赤単果敢、バーン、ジャンド、バントコントロールなど

墓地対策、ライフゲイン、消耗戦対策といくつもの役割を担っています。

 

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《四肢切断》1枚

仮想敵:タイタン系、ジャンド、ウルザソプター、《死の影》系など

追加の除去です。火力で処理しづらい大型クリーチャー用に採用しています。

 

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《削剥》1枚

仮想敵:ウルザソプター、緑トロン、エルドラージトロン、赤単果敢など

追加の除去兼アーティファクト対策です。《血染めの月》が気になるようであれば、後述の《燃えがら蔦》を増やすか《破壊的な享楽》を取ってもよいでしょう。

 

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《墓掘りの檻》4枚

仮想敵:ドレッジ、ドルイドコンボ、ネオブランド、ヨーグモスコンボ、ストームなど

高速コンボには厳しい戦いを強いられるため、サイドは厚く取っています。これを置くと《作り変えるもの》が誘発したときに3マナ以下のクリーチャーが公開されても戦場に出せないため(強制的に手札に加わる)、テーブルトップでプレイする際は特に注意しましょう。

また、次の《魔術遠眼鏡》もそうですが、無色のカードは《古きものの活性》で探すことができることも大きな利点です。

 

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《魔術遠眼鏡》2枚

仮想敵:ウルザソプター、ドルイドコンボ、緑トロン、ネオブランドなど

様々なデッキに対し有効なカードです。中でも苦手なウルザソプター、ネオブランドへのサイドとしての意味合いが強いです。

《爆発域》などを考慮するなら《真髄の針》と散らしてもよいですが、《虚空の杯》X=1に引っかかることと、ドルイドコンボなどとの対戦時に指定の裏目が発生することが気になるのでこちらを2枚取っています。

 

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《燃えがら蔦》1枚

仮想敵:タイタン系、赤単果敢、エルドラージトロン、緑トロン、ストーム、ウルザソプターなど

主に《血染めの月》《イリーシア木立のドライアド》などのエンチャント対策としての採用です。アーティファクトも破壊できますし、誘発型能力により割るカードが出てこなくとも仕事をするため、腐りにくいのもよい点です。当然ストームに対しては先置きすると凄まじい拘束力を発揮します。

 

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《発火の力線》4枚

仮想的:タイタン系、ストーム、ジャンド、など

《溶鉄の先鋒、ヴァラクート》や《ぶどう弾》などの繰り返し対象を取るカードに対してのキラーカードです。

《むかしむかし》禁止以前は《トンネルのイグナス》を採用していましたが、タイタン系のデッキが減り、ジャンドが台頭してきたためこちらを採用しました。

ハンデスで誘発し、除去で誘発し、布告除去でも誘発し、これ自体を割ろうとしても誘発するため相当なダメージを出すことができ、消耗戦を拒否してライフを早く削りたいこのデッキの戦略を大きく後押ししてくれます。初手に欲しいですし、初手になくともかなり強力なため4枚です。

 

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《目覚めた猛火、チャンドラ》1枚

仮想敵:バント/青白コントロール

クリーチャーでビートダウンしきる以外に勝ち筋のないこのデッキにとって、クリーチャーを全て捌き切る戦略は天敵となります。1枚で勝てるカードが欲しかったため採用しています。

土地22枚のデッキには重いように見えるかもしれませんが、《流刑への道》で確実に土地が伸びるため、問題なく運用できます。

打ち消されない能力を持ってはいますが、《霊気の疾風》は受けてしまいます。ケアしようがないこともありますが、《廃墟の地》でシャッフルされてしまうと目も当てられないので、一応注意しましょう。

 

 

3.サイドボーディングガイド/マッチアップ解説

さて、皆さん大好きサイドボーディングガイドのお時間です。

 

ただし、私は実績を残したプレイヤーでもないですし、相手の構成によってもかなり変化してくるので参考程度に見てもらえると幸いです。

疑問点があればコメント、もしくは記事末尾のTwitterへリプなどもらえると嬉しいです。

 

※記載したデッキは2020/3時点での晴れる屋および金魚のメタゲーム上位のうち、自分が複数回当たっておりインアウトがおおよそ固まっているものです。

 

 

VSジャンド 通算5-1

IN

+4《発火の力線》

+1《漁る軟泥》

+1《四肢切断》

OUT

-4《貴族の教主》

-1《極楽鳥》

-1《エンバレスの宝剣》

大抵は相手がこちらの脅威を捌き切れないためやや有利なマッチアップです。

1ターン目のマナクリーチャーに《レンと六番》が突き刺さるとそのまま終わることがあります。しかし、初手にあるのに1ターン目に出さないマナクリーチャーは一生出すタイミングがなくなるので、ジャンドと分かっても出して祈りましょう。返しの火力で処理できる可能性はあります。

ゲームプランとしてはシンプルで、とにかくビートダウンすることです。《タルモゴイフ》が大きくなりきる前にライフを詰めていき、向こうが最低限のブロッカーを立てつつも殴らざるを得なくなったところに《エルドラージの寸借者》をプレイするのが1番の勝ちパターンです。

向こうのクロックは《血編み髪のエルフ》以外では突然増えることがないので、火力か《エルドラージの寸借者》、あるいは《現実を砕くもの》をトップすれば勝てるようにしていくことが重要です。

ライフレースを壊されるため、《漁る軟泥》は素早く処理しましょう。

 

サイド後は消耗戦と《死の飢えのタイタン、クロクサ》用に《漁る軟泥》、《タルモゴイフ》用に《四肢切断》、そしてハンデスと除去全てに反応する《発火の力線》を投入します。

初動で押しきるのは難しく、ある程度消耗戦になるため、1枚の価値が低く《レンと六番》の被害を抑えるためマナクリーチャーをサイドアウトします。また、ハンデスやクロクサで詰まないようマリガンは少し緩めにしておくとよいでしょう。

マナクリーチャーがいなくなり、《レンと六番》のマイナス能力をほぼ無視できるのでかなり楽になります。

予想される相手のサイド:《疫病を仕組むもの》

 

 

VSタイタン系統 通算7-4

 IN

+4《発火の力線》

+1《四肢切断》

+1《燃えがら蔦》

OUT

-4《作り変えるもの》

-2《ビヒモスを招く者、キオーラ》

完全な速度勝負のマッチアップです。

先手後手がかなり影響しますが、総合的には《むかしむかし》禁止後はやや有利だと思っています。

とにかくライフを最速で削れるように展開していき、《原始のタイタン》がプレイされ《死者の原野》《溶鉄の先鋒、ヴァラクート》が機能し始める頃に《エルドラージの寸借者》か《探索する獣》、あるいは本体火力で決着をつけることを目指します。

数体ゾンビが並んだだけであれば《エルドラージの寸借者》で《原始のタイタン》を奪うことが最後の一押し/Final Push(?)になるので、2枚引いていないのであればできるだけ温存しましょう。

ただし、あくまで最後の一押しであり、クロックを刻み相手の選択肢を狭めることの方が優先されるため、2ターン目にプレイできるのが《エルドラージの寸借者》のみならプレイしてしまった方がよいでしょう。

また、《稲妻》は本体に撃つよりも《桜族の長老》に撃ち込んでチャンプブロックを防いだ方が多くのダメージを出せることがあるため、状況を見極めましょう。

 

サイドボーディングはアミュレットタイタンなのか、赤緑ヴァラクートなのか、シミックタイタンなのか……によって変化するため臨機応変に対応しましょう。

《風景の変容》が入っているならば確実に《発火の力線》をサイドインしますが、アミュレットタイタンのように《死者の原野》だけで勝てる場合だと微妙かもしれません。

《作り変えるもの》は《イリーシア木立のドライアド》を乗り越えられなく、クロックも遅いためサイドアウトします。タフ4にしたやつは社長室行け。

《作り変えるもの》と《呪詛呑み》とどちらがよいかは微妙ですが、2ターン目から殴れること、相手の除去が少なくレベルアップすれば《イリーシア木立のドライアド》を乗り越えられることから《呪詛呑み》の方を残しています。

《原始のタイタン》を《エルドラージの寸借者》、ゾンビプランを《探索する獣》、《溶鉄の先鋒、ヴァラクート》を《発火の力線》でメタっているためハマるととても気持ちがいいです(作文)。

予想される相手のサイド:《四肢切断》《強情なベイロス》《不屈の追跡者》

 

VS赤単果敢 通算5-1

IN

+1《漁る軟泥》

+1《削剥》

+1《燃えがら蔦》

OUT

-2《エルドラージの寸借者》

-1《極楽鳥》

非常に有利なマッチアップです。

赤単果敢は本体火力で勝つデッキではなく、火力を生物に撃って果敢生物で殴るデッキ、つまりバーンではなくスライであるため、こちらのクリーチャーのサイズを乗り越えるのが難しいことが大きな要因です。

《踏みつけ》や《稲妻》で出てきたクリーチャーを殲滅しながら、こちらは殴らずに壁を立てておくとライフを削りきられる前に相手がガス欠を起こすので、それから攻勢に回り速やかに殴りきりましょう。

上記のプランを取るため、《難題の予見者》をプレイした際は《騒乱の歓楽者》を優先して追放し、相手がリソースを回復することを防ぎましょう。

 

サイド後は《血染めの月》に注意する必要があるため、マリガン時は《森》を重視しましょう。また、《溶岩の投げ矢》の的になりやすいタフネス1のクリーチャーをサイドアウトします。

《ビヒモスを招く者、キオーラ》が役に立たないように見えるかもしれませんが、前述の通り相手はクリーチャーで殴ることを勝ち筋にしているため疑似警戒付与が非常に強力です。

予想される相手のサイド:《血染めの月》《四肢切断》《焙り焼き》

 

VSバーン 通算4-0

IN

+1《削剥》

+1《漁る軟泥》

OUT

-1《ビヒモスを招く者、キオーラ》

-1《エンバレスの宝剣》

赤単果敢と同様有利ではありますが、先手後手の差が出やすく、クリーチャーを並べても本体火力で焼ききられてしまうことも多いです。

赤単果敢と違い、防御的に振る舞いすぎると相手に火力を引いて投げつける時間を与えてしまうため、ある程度割りきって攻撃をする必要があります。

《大歓楽の幻霊》は放置すると相手の方が受けるダメージが多くなりやすいため、処理すべきかは手札内容と相談です。

 

サイド時は相手の手数に合わせられるようマナクリーチャーは残します。本体に撃たれるよりマナクリーチャーに撃たれる方がマシですし、基本的に本体に撃ってくるでしょう。

 

《跳ね返す掌》が入ってくる場合があり、ケアするなら《漁る軟泥》は攻撃したあとに成長させるのが吉です。

予想される相手のサイド:《頭蓋割り》※《強情なベイロス》を意識されることあり。《流刑への道》《跳ね返す掌》

 

VSバント/青白コントロール 通算1-4

IN

+4《発火の力線》

+1《目覚めた猛火、チャンドラ》

+1《漁る軟泥》

OUT

-1《燃え柳の木立》

-1《探索する獣》

-4《作り変えるもの》

非常に厳しいマッチアップです。

クリーチャーで殴りきるデッキであり、相手が延々除去と《謎めいた命令》をオールタップで撃ち続けるだけで負けてしまうためです。私が対コントロールを苦手としているせいもかなりあると思うので、あまり自信がないですが……。

バントコントロールの場合は《流刑への道》に加え《氷牙のコアトル》によって殴りにくく、特に《難題の予見者》がブロックされたときのディスアドバンテージが大きいためさらに厳しくなります。《稲妻》と《踏みつけ》を《氷牙のコアトル》に当てられるよう意識すると吉です。

速攻クリーチャーは常に戦闘前メインフェイズに出してしまうと《謎めいた命令》をカウンター+オールタップで撃たれたときに実質《時間のねじれ》になってしまうため、オールタップ+ドローで撃たせたあと、戦闘後メインフェイズでプレイした方がよいかは考えた方がよさそうです。

 

サイド後は《流刑への道》に弱い《作り変えるもの》をサイドアウトし、《発火の力線》を投入します。

《流刑への道》《時を解す者、テフェリー》《精神を刻む者、ジェイス》《謎めいた命令》と、誘発には事欠きません。

また、長期戦になることと《流刑への道》によって確実にマナフラッドするため、土地を1枚サイドアウトします。

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のライフゲインが非常につらいため《漁る軟泥》を投入します。《瞬唱の魔道士》も妨害できるので、できるだけ緑マナは立てておくようにしましょう。

他に対策を取るなら《終末》以外では処理されない《最後のトロール、スラーン》を取ることでしょうか。

予想される相手のサイド:《軽蔑的な一撃》《儀礼的拒否》《霊気の疾風》《機を見た援軍》

 

VSウルザ 通算0-3

IN

+1《漁る軟泥》

+1《削剥》

+1《燃えがら蔦》

+1《四肢切断》

+2《魔術遠眼鏡》

OUT

-4《エルドラージの寸借者》

-2《ビヒモスを招く者、キオーラ》

こちらも非常に厳しいマッチアップです。

《飛行機械の鋳造所》が場に出るだけでビートダウンが否定され、《弱者の剣》《最高工匠卿、ウルザ》まで繋げられてしまいます。

また、《発明品の唸り》からの《罠の橋》もかなり厳しく、メインボードはほぼ取れないでしょう。

相手のカラーリング(青黒、グリクシス、シミック、スゥルタイ……)によって構成がかなり変わってくるため、事前把握が重要です。

 

サイド後の《魔術遠眼鏡》の指定は当然《飛行機械の鋳造所》です。

飛行機械トークンが大量に並ぶことから《エルドラージの寸借者》はサイドアウトします。

《弱者の剣》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《湖に潜む者、エムリー》《ゴブリンの技師》……などの対策に《漁る軟泥》を入れますが、正直焼け石に水感はあります。

《溜め込み屋のアウフ》を採用してもよいですが、こちらが元々クリーチャーベースのデッキであるため、相手は除去を増やしてくると考えられ、あまり信頼できるカードではないと思います。

予想される相手のサイド:カラーリングに合ったありとあらゆる除去

 

VSドレッジ 通算0-6

IN

+4《墓掘りの檻》

+1《漁る軟泥》

OUT

-2《ビヒモスを招く者、キオーラ》

-3《エルドラージの寸借者》

最悪のマッチアップです。

適当に発掘して《這い寄る恐怖》が数枚誘発しただけでライフレースが壊れてしまいますし、クリーチャーも横に並んでいくため《エルドラージの寸借者》も役に立ちません。

メインボードは相手の事故を祈りましょう。

 

サイド後はヘイトカードを引くまでマリガンしてもよいですが、相手も墓地対策対策でキープしてくるようになるため、2ターン目《難題の予見者》が確定しているなどであれば、そのままキープした方が無難です。

《墓掘りの檻》を置いても発掘して《這い寄る恐怖》は誘発しますし、その内《悪ふざけ》か《爆発域》+《壌土からの生命》にたどり着かれるので安心は全くできません。

また、《臭い草のインプ》を繰り返しプレイされるだけでこちらの攻撃は止まりますが、そのために《稲妻》は残しています。あとは《探索する獣》か《エンバレスの宝剣》を引くことを祈りましょう。

どうしてもドレッジに勝ちたいのであれば《墓掘りの檻》に加えて《神々の憤怒》や《外科的摘出》《貪欲な罠》など置物以外の墓地対策を用意するとよいでしょう。

予想される相手のサイド:《自然の要求》《悪ふざけ》《稲妻の斧》《爆発域》《月の大魔術師》

 

VS《死の影》系統 通算2-3

IN

+1《四肢切断》

+1《漁る軟泥》

OUT

-1《極楽鳥》

-1《貴族の教主》

ほぼ五分のマッチアップです。

ライフレースがかなりタイトになるため、お互いのマッチアップの理解度に大きく左右されると感じています。

全力で殴ると《死の影》の登場が早まり、《ティムールの激闘》《頑固な否認》でハマって負けるので、可能であれば1度、多くとも2度の攻撃で勝つように意識しましょう。

《燃え柳の木立》で相手のライフを回復させることで《死の影》を遅らせたり弱体化させたりできるので、色マナの出し方は状況をよく見る必要があります。また、何もプレイするカードがなくてもマナだけ出して相手のライフを回復させることもあります。

もちろん回復させすぎるとこちらが攻撃しなければならない回数が増えてしまうため、状況判断が最も重要です。

 

サイド後は消耗戦に弱いマナクリーチャーをアウトし、《タルモゴイフ》《グルマグのアンコウ》《死の影》用に《四肢切断》と、消耗戦に強い《漁る軟泥》を投入します。

メインとプランは変わりませんが、《儀礼的拒否》《軽蔑的な一撃》などのカウンターが増えることが予想されるため、より判断がシビアになります。

《発火の力線》を投入するかどうかはまだ判断がついていませんが、投入する場合は全力で殴り切るプランを取った方がよさそうなので、マナクリーチャーは残して《ビヒモスを招く者、キオーラ》か《呪詛呑み》をサイドアウトするなど工夫が必要でしょう。

《死の影》が多いようであれば、《爆発域》や《仕組まれた爆薬》の採用を検討します。

予想される相手のサイド:《儀礼的拒否》《軽蔑的な一撃》

 

VSエルドラージトロン 通算3-1

IN

+2《魔術遠眼鏡》

+1《四肢切断》

+1《削剥》

+1《燃えがら蔦》

OUT

-2《呪詛呑み》

-2《ビヒモスを招く者、キオーラ》

-1《稲妻》

クリーチャーのサイズは同じですが、こちらの方が1テンポ早く展開し、殴り出しも早いため若干有利です。

とはいえ、3ターン目ウルザランド完成から《大いなる創造者、カーン》→《罠の橋》で即死したり2ターン目《難題の予見者》などのドブンパターンもあるので、かなり相手の展開パターンに左右されてしまいます。

お互いにエルドラージを展開していくため睨み合いになりがちですが、そこで《エルドラージの寸借者》が輝きます。相手の《難題の予見者》《現実を砕くもの》を奪って勝利するパターンが多いです。

ロングゲームになってしまうと《大いなる創造者、カーン》《人知を超えるもの、ウギン》で負けてしまいますし、《罠の橋》が出てくるとほとんどどうにもならないので、火力で勝てる可能性を残せるよう相打ち覚悟で攻めのプレイをすることが肝心です。

 

サイド後は《罠の橋》《ワームとぐろエンジン》といった致命的なアーティファクトを対策しつつ、1マナのカードと遅いカードを減らします。

予想される相手のサイド:《ワームとぐろエンジン》《四肢切断》

 

VSストーム 通算2-0

IN

+2《墓掘りの檻》

+1《削剥》

+1《燃えがら蔦》

+2《発火の力線》

OUT

-2《呪詛呑み》

-2《ビヒモスを招く者、キオーラ》

-2《探索する獣》

《難題の予見者》と火力を擁し、相手の妨害がほとんどなくこちらのキルターンが早いことから、意外と有利なマッチアップです。

メインは完全に速度勝負になります。余裕があれば《遵法長、バラル》《ゴブリンの電術師》を即座に処理できるよう赤マナを立てておきたいところです。

 

サイド後は遅めのカードを抜き、除去とメタカードを投入します。

《四肢切断》を入れるかは微妙なところですが、《遵法長、バラル》《ゴブリンの電術師》を合わせて7枚であることが多いので、《稲妻》4枚、《踏みつけ》2枚《削剥》1枚で同数を用意しています。

《墓掘りの檻》と《発火の力線》のどちらを優先するかは難しく、現在は半々に散らしています。《墓掘りの檻》は《炎の中の過去》にしか効きませんが、《発火の力線》は《ぶどう弾》だけでなく《炎のアリア》《けちな贈り物》にも効果があるので忘れないようにしましょう。

また、相手がフェッチランドを採用している場合は《血染めの月》を採用している可能性があるので注意が必要です。とはいえ《炎のアリア》が出れば割らないわけにはいかないので、どうしようもない気はしますが……。

予想される相手のサイド:《炎のアリア》《巣穴からの総出》《血染めの月》《四肢切断》

 

VS人間 通算3-0

IN

+1《削剥》

+1《四肢切断》

OUT

-1《難題の予見者》

-1《作り変えるもの》 

相手のメインに4枚ずつ投入されている《スレイベンの守護者、サリア》《帆凧の掠め取り》がこちらに対し有効でなく、クリーチャーのサイズでも上回っていることからやや有利です。ただし、こちらがクリーチャー主体のデッキのため同じカードを固め引くと《反射魔道士》で詰む場合があります。

《カマキリの乗り手》《教区の勇者》《サリアの副官》の3種を優先的に除去し、ダメージレースで優位に立つことを意識しましょう。

《幻影の像》はこちらのクリーチャーをコピーすることで大変なことになりがちなので注意が必要です。

《幻影の像》を処理するには除去以外に《エルドラージの寸借者》の誘発型能力、《ビヒモスを招く者、キオーラ》の忠誠度能力、《ケッシグの狼の地》の起動型能力などがあるので覚えておくと役に立ちます。

 

サイド後は除去を追加し、《反射魔道士》でハマって死なないよう4枚積みのクリーチャーを少し減らします。特に《難題の予見者》は相手の手札が減るスピードが早いため後引きが弱く、バウンスされてもドローされてしまううえ唱えられなくなり致命的なテンポ損をしやすいです。

人間を殺したければ(語弊あり)、《仕組まれた爆薬》の採用をおすすめします。その際は《貴族の教主》や《極楽鳥》から赤と緑以外の色マナが出ることを覚えておくとよいでしょう。

予想される相手のサイド:《疫病を仕組むもの》《四肢切断》

 

VS赤緑ミッドレンジ/ポンザ 通算:5-4

IN

+1《燃えがら蔦》

+1《四肢切断》

OUT

-1《現実を砕くもの》

-1《エンバレスの宝剣》

エルドラージデッキということで見た目は非常に厳しそうに見えますが、実のところ無色のスペルは12枚なので、意外と何とかなります。また、《むかしむかし》禁止後は《月の大魔術師》のみで《血染めの月》までは入っていない場合が多いので、《稲妻》《踏みつけ》で対処しやすいのも追い風です。

単純に相手の脅威の方が太いものが多く、ロングゲームになると苦しいので《業火のタイタン》や《栄光をもたらすもの》が働き始める前に勝ちたいところです。

なお、《栄光をもたらすもの》を《エルドラージの寸借者》で奪って督励すると、相手に帰っていったあと1度アンタップしないのでお得です(?)。

 

サイド後は大型クリーチャーと《血染めの月》を対策しておきます。出てこなくても《楽園の拡散》を破壊できるので、最低限の仕事はしてくれます。

予想される相手のサイド:《強情なベイロス》

 

4.終わりに

駆け足での紹介になりましたが、いかがだったでしょうか。

赤緑エルドラージを触ってみたいと思っていただければ、あるいは触っている方であれば何か参考になっていれば幸いです。

意見・感想などあればぜひコメントや、末尾に記載したTwitterにリプライ等いただけると部屋で踊るくらいには喜びます。うちで踊ろう

 

さて、冒頭に記載したお願いごとですが、

 

推しごとの時間です。

私の推しているVtuber電脳少女シロちゃんもこ田めめめちゃんの動画を見てほしい、というのがソレです。下におすすめの動画リンクを貼っておくのでぜひクリックしてください。何なら赤緑エルドラージを組まなくてもいいのでクリックはしてください。

どっとライブ所属の他の子たちもみんな魅力的なので、ぜひ見てみてください。

 

電脳少女シロちゃん

youtu.be

 

もこ田めめめちゃん

youtu.be

 

 

 

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